1951.【昼寝中の出来事】 ページ1
［雅にぃside］
翔「どこも調子
悪くないのに行かねーの？」
和「うん。だって行ったら体育やりたく
なっちゃうもん。我慢できないし〜」
投薬の関係で只今『体育禁止中』
翔「雅紀の言うこと聞けよ？
家で体育よりハードなことしたら
意味ないんだからな？」
和「分かってるもん！」
今日は打ち合わせがあって、智にぃは既に
家を出てしまっているから。
必然的に、仕事が休みの俺が和の面倒を
見ないといけなくなる。笑
翔「任せて平気？」
「ん、大丈夫」
「頼むね」って苦笑いした翔にぃに向かって
「むぅ…そんなに手掛からないもん」って
膨れっ面の和。
翔「はは！だといいけど。笑」
和「いーだ！」
素直な時は、甘え上手でとびっきり可愛い奴
だからね。
「雅にぃと一緒だと休んでも楽しいから
ラッキー♪ 」とか言っちゃって。
翔「朝ごはんは？」
和「後で、雅にぃと食べる！」
翔「簡易採血は？」
和「雅にぃにやってもらう！」
ツンツンしたヘソ曲がりより、扱いやすいから
助かるんだけど…
「かーず。そんなに引っ付くなって…笑」
和「んふふ ♪ 」
家に2人きりになってからは、どこへいくにも
引っ付いて甘えてきて邪魔。笑
今も、茶碗を洗おうとしてる俺の腕に
掴まってきてる。
「ほら、片付けたらゲームするから。準備
しておいで？」
和「ん ♪ 一緒に準備しよ？」
「もう…笑」
可愛くて堪らないことに変わりはないけど
家事が出来ない。
「ゲームの前に買い物行ってこよっか。
夕食の買い出しもしておきたいし」
和「え〜！やだ〜！面倒くさ〜い！」
「…笑」
和「一緒に行くのも嫌だし、雅にぃ行っちゃうのも
だめ〜！」
何をするにも「雅にぃ」「まさにぃ」って。
何だか昔に戻ったみたい。
そう思ったから、思いっきり甘やかしてやった。
引っ付きたいだけ引っ付かせてゲームしたし
「一緒に作る！」ってきかなかったから
昼食も一緒に作った。
でもね、ハシャギ過ぎ。
たぶん疲れたんだと思う。
昼食の片付けをして少し目を離してる間に
ラグの上でお昼寝してた。
『寝たばっかりだし、起きないよな…』
そんな俺の軽い思いで、和が辛い思いをするなんて
考えなかった。
眠ってる和にブランケットを掛けて
買い物に出掛けてしまった俺。
恐い夢を見て目覚めた和が、どんなに
寂しかったか…
朝から引っ付いていた甘えん坊な状態を思うと
可哀想で堪らない。
智にぃも居なかったんだから
守ってやらなきゃいけなかったのに…
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作者名：空
| 作成日時：2015年9月4日 6時
