1539.【39】心配性の雅にぃ ページ39
［和side］
雅「駄目だよ、
まだ寝てなきゃ！！」
「だって、翔にぃが少しなら良いって
言ったもん！！」
雅「だから少しはやったでしょ？終わり」
やっと少しずつゲームできるようになったのに
朝から微熱の俺を心配して、雅にぃが
やらせてくれない。
5分も経たないうちに「終わり」って
取り上げるんだもん…
雅「また熱上がったんじゃない？平気？」
「むぅ…上がって、ない！！」
雅「…っ、いてっ…笑」
また体温計挟もうとして。
朝から何度目だって話。笑
そんな事より、傍にいて欲しいのに…
「…いいから、こっちきてよ…」
雅「え？なに？」
それなのに雅にぃは俺の健康チェックの表を見て
「少しでも怠いと思ったら言ってよ？」って。
「大丈夫、だもん…」
雅「なら、いいけどさぁ〜」
「…っち、きてってば…」
雅「あ、ごめん、ごめん。あひゃ！」
ムスッとして訴えたら、やっと気が付いた
みたい。笑
ベッドに腰掛けて、熱った首筋にそっと手を
当ててくれる。
これで動かされると、くすぐったくてアウト
なんだけど…笑
冷たい手が当てられるのは気持ち良くて
落ち着くんだ。
その手に自分の手も重ねて、ギュッと捕まえる。
雅「…笑。なんだよ〜」
ほっぺをプニプニ触られて、頭をクシャクシャ
って撫でられて。
俺さ、スキンシップ好きだから嬉しい。
心地良くってウトウトしちゃう…
雅「眠くなってきた？」
「…ん、まだ…」
雅「寝るんだったらトイレ行っておいた方が
いいんじゃね？」
「…いの、まだ、寝ないもん…」
雅「ほら、寝そうじゃん…笑」
せっかく幸せな気分でウトウトしてるのに
雅にぃがギャーギャー騒ぐから
目が覚めちゃったじゃん…
「…ん、もう。…さにぃのせいだからね…」
プクッと膨れて訴えれば「なにが？笑」って
ケラケラ笑われ。
「むぅ…、…っこして。」
それでも、さっきまでの温もりが恋しくて
両手を差し出せばパッと明るく笑って。
雅「微熱あるもんね。いいよ、サービスね。」
そう言って抱き上げてくれる。
何のサービスだか知らないけど。笑
でも俺は、雅にぃのこういう真っ直ぐな優しさが
大好きで。
少し力の入るようになった腕でギュッと
しがみ付く…
雅「…あひゃ！甘えん坊さんだね〜笑」
からかいながらも、しっかり受け止めてくれる
って知ってるもん。
すごく大きな発作だったから、目覚めた後も
不安な気持ちがあって…
俺はそれを甘えることで誤魔化してる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 702人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空
| 作成日時：2014年8月7日 12時
