1908.【3】 ページ8
［和side］
風呂場で始まった
翔にぃの問診。
俺が恥ずかしがるのを知って、あえて髪の毛を
洗いながら声を掛けてくれてるんだろうけど…
それでも、恥ずかしいもんは恥ずかしい。
翔「炎症を起こした原因は、たぶん和が今
言った通りで間違いないと思う」
「ふーん…」
翔「ふーん…て。笑
汚い手で触ったらバイ菌入るんだからな？
覚えておきなさい？」
「んぅ…だって痛かったんだもん」
翔「カテーテルの後、沁みて痛いのは分かるけど…
でも、今の痛みよりはマシだろ？」
んー…確かに。笑
「次からは、我慢、する…」
翔「はは！そうして下さい。笑」
ボソッと答えたら翔にぃは豪快に笑う。
それから、もう少し問診が続いて…
翔「とりあえず、一度病院に行ってみような」
分かっていたはずの一言。
でも気が付いたら、俺は頑なに首を振って
「いやだ」って連呼してた。
翔にぃが診てくれないのも嫌だし、こんな場所の
治療なんて怖い…
痛いことされるかもしれないし、もしかしたら
注射されるかもしれない…
何されるか分かんないもん…
翔「…かず？そんなに首振らないの。笑
取れちゃうよ？」
いつの間にか髪の毛を洗い終わった翔にぃが
笑いながら頭をポンポンとしてくれる。
「…いかない」
［翔にぃside］
浴槽の中で、俺に背を向けるようにして
小さくなってしまった和。
そのうち、何を言っても首しか振らなくなり…笑
「かず？」
和「…」
「かーずくん？」
和「…」
「いないの？笑」
和「むぅ…いるもん」
こんな風に拗ねるしか手段を知らない和を
愛おしいと思う。
恐くて堪らないくせに、強がってペチペチと
叩いて攻撃してくる和を意地らしくて
可愛いと思う。
「俺もさ、調べてみるから。な？」
和「…病院、行かなくて、よくなる…？」
「それは分からないけど。でも、まずは
調べてみるから」
和「ん…」
明日、相談してみようと思って。
もしかしたら薬か何かで治せるかもしれない。
診察が必要だとしても、どんな診察なのか
聞いてきてやれば不安は少しは解消されるはず。
そう思って…
「とりあえず、痒くても触らないでな？」
それだけ約束させて、少し違う話をして
気分転換をしてから風呂から上がった。
リビングに戻ってからは、俺がみんなに
話をしてる横でゲームしながらリラックス
できていた。
時折、俺の言ったことに「うん」って頷きながら。
明日、明後日くらいは、みんなで様子見だな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1496人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空
| 作成日時：2015年6月28日 7時
