1939.【7】 ページ39
［雅にぃside］
潤の排尿障害が治らなくて
精神的にもダメージが大きくて…
それに比例するように和も精神的に安定して
いなくて…
そんな状態が続いて数日後の朝。
智「まさき？和のこと見てきてくれる？」
「ん、おっけぃ」
翔にぃが当直でいないから、和の様子を
見にきたんだけど…
「起きてるの…？」
和「…」
布団に頭までスッポリ隠れた和がいる。笑
「…出てきて？具合どう？」
和「…」
反応してくれないけど、モゾモゾ動いてるもん。
「かず？…ちょっと顔見せて？」
和「…っ！だめっ」
布団を捲ろうとしたら、ちょっと興奮気味で
叫んでくる…
「具合悪い？」
和「んんっ…違うっ」
布団の上から肩に手を置いたらパシッと
払われた。
「とりあえずさ、顔が見れないと心配だし
朝の診察もしたいから。な？顔出して？」
和「…」
無理矢理にやっても良くないしね…
そう思ってコールボタンで智にぃにヘルプを頼む。
智「どした？あんま良くない…？」
「んーん。出てこない…」
智「あらら…」
ちょこっと心配そうな顔をした智にぃは
「…かず？」ってポンポン。
和「んぅ〜…」
智「出ておいで？雅紀、心配してるよ？」
和「んん…」
布団の中でフルフルと首を振っているのが分かる。
智「かず…？ちょっとだけ触らせて？」
和「…んっ！」
智にぃが布団の中にそっと手を入れたら
怒ってるんだか何なんだか、すごい声を上げて
手を追い払って…
…？
その勢いで捲れた布団。
布団についたシミのようなもの…
「智にぃ…これ…」
和と揉み合っていた智にぃに指差して知らせたら
「そっか…」って。
和「んん〜…だから嫌だったのに！！」
智「そっか、そっか…ごめんね、気が付かなくて」
和「んん…っ、んっ…」
興奮したせいなのか、熱のせいなのか…ほんのり
赤くなった頬っぺた。
その頬っぺたを涙がポロポロ零れて
震える口からは「ばかっ…」って何度も。
智「気にしなくていい。潤が元気になったら
和も治るから。ね？」
ストレスからくる夜尿症。
初めてのことではないから『たぶん、
そうだろうな…』って智にぃも俺も思ってる。
智「着替えちゃおうね」
和「…っ、ん、いい…」
和は「寝るからいい」って智にぃの手を払う。
「お湯とタオル持ってくるね」
智「ん…お願い」
ここは智にぃに任せた方が良さそうだ。
智にぃと2人で少し話せれば、心の中にある
モヤモヤも減るんじゃないかと思って…
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作者名：空
| 作成日時：2015年6月28日 7時
