1149.【5】 ページ49
［雅にぃside］
熱も高いみたいで
体調も良くなかった
みたい。
診察拒否してきたから
良くないんだろうとは思ってたけど
そこまでじゃないと思ってた。
やり合って泣かして可哀想なことしちゃった。
翔にぃにしがみ付いて悔しさを訴えてる和を
見て、やり過ぎたかな…ってちょっと反省…
翔にぃは上手い具合に聴診器を滑り込ませて
お腹も聴診してあげてる。
翔「かーず…どこが辛い？」
和「…っ、んっ、…での、…こ」
翔「ん〜？」
和「…さ、にぃ、…ゅっ、て、…た」
翔「ん？どこ〜？」
しゃっくり上げ過ぎてるから、
翔にぃはいまいち分かってないみたいだけど…
腕を差し出してるのと、微かに聞こえた
「まさにぃ」って言葉で俺は分かっちゃった…
強くやり過ぎたかな…
叱られちゃう…笑
和「…っ、ここ」
和は「ここ」って腕を差し出して何度も訴えて。
翔「ん？あ、ここ？」
どうやら見つけたみたい。
俺が思いっきり抓ったとこ。笑
まさか、まだ赤くなってるとは思わなかったよ…
和は続けて「まさにぃがギュッてした」って
繰り返してる。
翔「わかった、分かった…」
和「…こが…たい…」
翔「ん、痛いね」
翔にぃはさすってあげながら「でも理由なく
抓られたりしないだろ？」って。
その言葉にホッとしたのも束の間…
翔「こんなに力任せにやることないけどな」
そう言って俺のことキッと睨んできて…
俺は恐くなって家事に逃げた。笑
［智にぃside］
午前中に打ち合わせが終わって、昼過ぎには
帰宅できたんだけど…
リビングの空気が何とも重苦しい。
和はソファーで苦しそうな呼吸をしながら
寝ているし、雅紀はカウンターの椅子で
「だって…」「だってね…」って
キッチンの翔に必死で弁解してる。笑
「ただいま、どしたの？」
翔「おかえり。見てよ、これ」
翔は「信じられないでしょ？」って顔して
和の腕を見せてくる。
冷やされてたんだろうね…
まだ一部分だけ赤いけど…笑
翔「ここ、雅紀が抓ったんだって」
雅「…って、だって…」
翔「だってじゃねーよ！加減しろって…」
雅「…」
雅紀は目を潤ませて「だって和だって…」って
呟いて俯いた。
翔「分かってるよ？手に負えないくらい
我儘言って、生意気な態度とったんだろ？」
雅「…」
翔「だからって力で勝負すんなって。
お前が勝つに決まってんだから。」
雅「…」
翔「本気でやり合ったらマジで怖がられるよ？
いいの？」
雅「…んーん」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 641人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空
| 作成日時：2013年12月27日 17時
