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［智にぃside］
潤「焼きそば
食べたい！！」
翔「よし、一緒に
作るか！」
当直明けなのに寝ようとしない翔。
声掛けたら「昨日は急患いなくて、いっぱい
仮眠とれたから平気」って。
潤も嬉しそうだし、頼ろうと思って任せた。
潤「翔にぃ、キャベツ切って！俺、混ぜるっ！」
甘えて引っ付いて。笑
翔「焼きそば食べたらさ、あらしの散歩
いこっか？」
潤「え…」
翔「行かない？」
潤「…」
翔「ボール持ってってもいいよ？」
潤「…」
翔「フットサルやろっか。な？」
潤「…いく」
翔からの急なお誘いに戸惑ったみたいだけど
潤もきっかけを待ってただろうからね。
不安そうに俺のこと見てきて「智にぃも
一緒に…」って呟いた。
［潤side］
「ウォンッ！」
玄関でリード繋いだら嬉しそうなあらし。
それに引き換え俺は外に出る勇気がなくて
玄関で座り込んで…情けない…
翔「じゅーん？ボールどっちにする？」
「…あお」
翔「ん、了解」
智「河原まで車でいこっか。」
智にぃと翔にぃは「いきなり頑張らなくても
それで十分なんじゃない？」って
優しく頭を撫でてくれる。
「…いえ、出るの、こわい…」
兄貴達が優しくしてくれるから、
俺も素直な気持ちを吐き出せる。
ほんとなら、こんなことプライドが
邪魔するし、恥ずかしくて言えないけど…
翔「じゃあ、おいで？一緒に出よう」
翔にぃがサッと立たせてくれて肩を支えて
くれる。
智にぃが玄関のドアを開けてくれた。
「ずっと、いて、ね…？」
翔「ん、いるから大丈夫」
智「いるよ〜」
2人の兄貴の優しさに包まれて
俺は久しぶりに外に出ることが出来た。
感じるのは恐怖心より安心感で…
平日の昼間だから、河原にはほとんど人が
いなくて、それもまた安心感に繋がって。
翔「あらしはよく走るな〜」
「ウォンッ！」
翔「潤もほら！見ててやるからやってみ？」
「…うん」
兄貴達の傍から1メートルも離れられないのに
何も言わずに構ってくれる翔にぃ。
上手くドリブルしたら「上手になったな〜」って
自分のことみたいに喜んでくれて。
翔「傷付いたけどさ、色々学べたんじゃない？」
「…ん」
翔「こんど誰かがさ、お前みたいな経験した時
そっと助けてやれたら、それってすごい事だと
思うよ？」
「…ん、俺に、できるかな？」
智「潤にしかできないんじゃない？」
翔「だね。経験した人だからこそ
力になれることあるもんな。」
ありがとう…
プラスに変えてみせるね。
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作者名：空
| 作成日時：2013年12月27日 17時
