1130.【授業中に…】 ページ30
［和side］
雅「無理は
しないんだよ？」
「ん…」
智「和？返事は
ちゃんとしなさい。」
「はい。分かりました〜」
昨日の夜、ちょっとだけ微熱で。
でも今朝はすっかり回復したから
雅にぃに体調チェックしてもらって
学校行こうとしてんのに心配し過ぎ。
ほんとは嬉しいんだけどね…
何でかなぁ〜…素直に返事ができない。笑
今日は朝イチで体育。
ワチャワチャ楽しんで絶好調だったんだけど、
途中から、いつもよりちょっとだけ
体が重い気がした。
ほんとは気がしたんじゃなくて重かった。
でも、気が付かないフリして乗り切って。
そのまま次の授業も受けて。
騙し騙し結局、この授業が終われば昼休みって
とこまで我慢しちゃってた。
だけど、そろそろ限界かも…
さっきから何度も目がチカチカして
先生の姿が見えなくなる。
頭もガンガンしてきて、こめかみをギュッと
してみるんだけど痛みが和らがない。
そんなことしてるうちに吐き気までしてきて…
あと何分耐えればいいんだろう。
冷や汗かき始めて、本格的にヤバイ…
でもそう思った時はもう遅い。
今からじゃ自力で保健室まで行けないし。
声出したら、吐いちゃいそうだし。
だからいつも、そうなる前に行動しなきゃって
思うんだけど、なかなか出来ないんだよね。
「まだ大丈夫」って思いたい自分がいるから…
このままだと少し気を緩めただけで
椅子から落ちるか、机に頭を打つか。
どっちにしろ、またみんなをビックリさせて
しまうことになる。
何とか耐えたい…
でも、もう限界だ…
そんな格闘をしてたら「かず、大丈夫だから」
って大好きな人の手が肩に触れて
「喋らなくていいから」って机の上にタオルを
敷いて頭を伏せさせてくれた。
グラグラしてた頭が落ち着いて吐き気も
治まって。
潤「保健室まで頑張って歩くよ？せーの！」
潤がタイミングよく立たせてくれる。
さすが長年一緒にいるだけある。
俺の体調も動かすタイミングもバッチリ
分かってくれてる。
思わず「ふふ…」って笑ってしまったくらい。笑
潤には「こんな時に笑うなバカ。
気持ちわりーし。笑」って言われたけど。
でもね、潤の優しさと分かってもらえてることが
嬉しかったから、いいの。笑
保健室まで運んでくれた潤は
俺をベッドに寝せて「お願いします」って
保健の先生に挨拶して教室に戻った。
保「相変わらず、しっかりしてるね〜。笑」
「…だね。笑」
俺には真似できないや。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 641人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空
| 作成日時：2013年12月27日 17時
