1129.【6】 ページ29
［雅にぃside］
潤「いたかった…」
翔「でも
頑張れたじゃん。
ほら、ご褒美。な？」
潤「ふふ…」
やっぱり歩くのは痛かったみたいだけど
翔にぃにおかずを分けてもらって
やっと笑ってくれた潤。
みんなで楽しく夕食が食べられた。
潤「トレー取りにいって、戻してきて。
トイレもいきました」
整「お、えらいねぇ〜」
潤は和ほど人懐っこくはないけど、礼儀正しい。
怪我のことを、ちゃんと受け入れてからは
先生ともきちんと会話してる。
その点、和は…
和「…とにぃ、もう、帰ろ…？」
整形外科の先生が来たことでビクビクして
帰りたがってる。笑
潤の心配してるときは、そっちに気が向くから
そんなに恐がらないんだけどね。
こういう状況だと駄目みたい。
翔「潤の先生だから大丈夫だろ？お前には
何もしないから。挨拶くらいしろって。笑」
潤「うん、優しいよ？」
整「ふふ。潤くん、ありがとう」
潤「へへっ」
でも和は「優しくても、駄目。関係ない…」
って智にぃの背中に姿を隠した。笑
先生も事情を知ってるから
無理に話し掛けたりはしない。
そういう意味で、ほんとこの病院は
和に合ってると思う。
優しいんだよね、みんなが。
［潤side］
痛いこと以外は術後の経過は順調。
退院前にレントゲン撮って、見せてもらったら
ボルトが写ってて怖かったけど。笑
整「退院しても定期検診の時はきてね〜？」
「はい」
リ「面倒でも学校帰りに寄ってよ？」
「はーい」
もうそんなに痛くないからリハビリは
さぼらないよ。笑
しっかり治して、丈夫にして来年の試合に
出られるようにするんだからさ。
「ありがとうございました！」
頭を下げて手を振って病院を後にする。
今回は駄々捏ねて、我儘も言ったけど
みんな優しかったなぁ〜って
車の窓から外を眺めて、そう思った。
数日後にはフットサルまで送ってもらって
練習試合の応援してきた。
出られなくなったことは、やっぱりショック
だけど、それによって得たものもあるから。
だいぶ歩けるようになってから、智にぃと
一緒に、手術してくれた病院まで行って
先生にも看護師さんにも会ってきた。
先生も看護師さんも、ほんとに嬉しそうに
「こういう瞬間が一番嬉しい」って
笑顔で迎えてくれて。
「ごめんなさい。
治してくれて、ありがとうございました」
素直に謝れて、ちょっとホッとした。
智にぃが帰りの車で「ちゃんと謝れて
えらかったね」って褒めてくれたんだ。
ふふふ…笑
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作者名：空
| 作成日時：2013年12月27日 17時
