1122.【5】 ページ22
［翔にぃside］
風呂から上がったら
何故か俺のベッドで
ゲームしてる和がいて。
和「ふふ…やっと出てきた。」
ほんと嬉しそうに笑って、俺のバスタオルを
引っ張ってくる。
いつまでもこのままって訳にはいかないけど、
こうも可愛いと飼いたくなる。笑
せっかく懐いてくれてるんだもん。
いつもは逆の立場のが多いからね。
俺が厳しくして智にぃに甘えて。
だから新鮮なのかもしれない。
飲み物取りに行こうとしたら「俺のも〜」って。
危険な対象物には近付きたくないらしい。
リビングでは智にぃが落ち込んでて。笑
だから「俺が話して連れてくるから」って
約束した。
和「ありがとっ！ちょーだい…？」
「だめ、お預け！笑」
和「むぅ…」
ジュース遠ざけたら膨れてる。
膨れんの何回目だろ。笑
からかいながら隣に座って、ジュース渡して。
「そのまま先に診察だけさせて？」
聴診器取り出したらちょっと拒んだけど
軽く腕を掴んだら大人しくなった。
この後に何の話をされるのかも分かってるから
和の心音はドキドキうるさい。
からかってやろうとも思ったけど、あえてそこに
触れるのはやめてやった。
体温も問題ないし、本題に入るとするか。笑
「ねぇ、かず？」
和「…やだ」
まだ何も言ってないのに「やだ」って
俺の腕を掴んでくる。
「何が嫌なの？」
和「…」
「ん？」
頭を撫でてやったら腕にくっ付いてきて
「さとにぃとは話したくない」ってさ。
「かず？智にぃだって頭にきたら
怒鳴ることくらいあるでしょ？」
和「なんで…？」
なんでじゃねーよ。笑
「度が過ぎるからだろ？」
和「…」
今にも聞こえてきそうな「翔にぃまで
怒らないで…」って和の心の声。笑
ウルウルした目でじーっと見つめてくる。
「おいで。怒んねーから」
肩を抱いてやっただけなのに途端に安心した
表情になるんだもん。
分かってやってんのか、無意識なのか。笑
「智にぃだって心配だから言うんだろ？」
和「…」
「かーず？それは分かるだろ？」
和「…うん」
「だったら反抗ばっかすんなって。な？」
和「…ん」
「何でもかんでも相談しなさいとは
言ってないんだからさ。」
和「…ん、わかった…」
腰に抱きついてきたから可愛いな〜と思って
頭撫でたら見上げてきて…
「智にぃに、もういい子だから優しくしてって
頼んできて…？」だって。
調子にのりやがった。笑
ぜってぇ、そんなことしないからな。笑
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作者名：空
| 作成日時：2013年12月27日 17時
