1098.【6】和の熱… ページ48
［雅にぃside］
和「んっ、いーの…
計らなくて、いーの…」
智「なーに、逃げてんの？」
診察嫌がるから、おかしいなと思って。
そしたら智にぃも体に触れて「あれ？」って
顔してる。
やっぱり体調崩しちゃったね…
潤がなかなか回復しなくて心配なんだろう。
「熱だけ計らせてよ。ね？」
和「ん〜、ん〜…」
智にぃの背中に引っ付いて体を捩って
体温計から逃げちゃう和。
「ちょっとごめんね〜？」
申し訳ないけど耳式のにさせてもらう。
和「…っ、んっ、ばか…」
逃げる頭を抑えて、計った体温は38℃ちょい。
無言で智にぃに見せたら頷いてくれた。
智「だいじょーぶ、潤には言わない。ね？」
和「…んと？」
智「うん。その代わり、ゆっくり休もうね〜」
和「…ん」
休息がいちばん。
和室に布団を3つ並べて和を挟んで寝転ぶ。
和「…ゅん、ご飯あんまり食べない」
智「そうだねぇ…」
和「…頭は？いたい？」
智「んーん。薬で治まったみたいだよ？
昨日も今日も痛くないって言ってたでしょ？」
和「うん、…したも面会行ける？」
智「夕方までゆっくりしてからね…」
和「…ん。じゅん…、なお、る…？」
智「治るよ〜、和も治そうね〜」
和「…」
智「んふふ…寝たねた。笑」
「すごいね〜、智にぃは。催眠術みたい。笑」
智「ふふ…眠くなる喋り方なのかな〜」
冗談言って笑ってるけど、ほんとすごいと思う。
喋り方ももちろんだけど、安心させる力って
いうか。
それがすごいから。
［智にぃside］
和「…そつきっ！うそつき〜、ん〜…」
「嘘ついてないよ？潤には言ってないって。
ちょっ、落ち着けって…」
翌朝、翔のとこ連れてきたらこの通り。
翔「なんだ〜、元気じゃん。笑」
翔にも笑われる始末。
翔「かーず？潤には言ってないから。な？
診察したら帰っていいから。
夕方、面会だけおいで？」
和「ん〜…」
翔「はは！何をそんな怒ってんのさ〜」
ガシガシって頭を撫でながら早速、診察を
始めてくれる翔。
やっぱ頼りになるね。
駄々っ子坊主、頑張って連れてきてよかった。笑
翔「心音も綺麗だし問題ないね〜」
和「…から、言ったじゃん！」
翔「こら！39℃ある人とは思えないね。笑」
和「あるもん…」
翔「はいはい。笑」
翔にギュッとしてもらってる。
今は気力で保ってんだよね。
それは俺らも分かってるよ。
和は翔と約束した。
昼ごはんも頑張って食べるし、
解熱剤も飲むって。
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作者名：空
| 作成日時：2013年11月16日 0時
