981.【7】お風呂で発作 ページ31
［雅にぃside］
文化祭での思い出話を
嬉しそうに話す和。
俺にもお土産で、焼きそばパンを買ってきて
くれてて。
それを持って、クラTを着て家でもみんなで
写真を撮った。
今は参加できなかったことが悔しいけど
時間が経てばきっと、いい思い出になる。
俺らはそう信じて今までを過ごしてきたから…
「来年は参加できたらいいね。」なんて
話して笑い合った。
和「あっ！俺もいきたいっ！」
体調もすっかり良くなって、お風呂にいった
潤に付いていこうとした和は翔にぃに
捕まってる。笑
翔「こーら。薬もまだだし、お風呂は駄目。」
和「飲むっ！すぐ飲むからっ！」
勝手に交換条件出して、苦手な薬をゴクゴクと
飲み切った。笑
和「ね？いいでしょ？」
翔「いいわけねーだろ。ばか！」
翔にぃは苦笑いしながら頭を小突く。
元気になったっていっても、まだまだ安静が
必要な体だもんね。
和は余程いきたいのか「ね〜、おねがいっ」って
引き下がらない。
翔「だーめ。」
和「やーだー」
智「かずー？翔のこと困らせないよ？」
和「むぅ…」
目を潤ませて俯いた和。
可哀想になったんだろう。
翔にぃは和を傍に呼んで「シャワーだけ
パッと浴びて出てくるならいいよ？」って。
もちろん和は「ほんとっ？」って大喜び。
念のため、検温して聴診して。
翔「約束だからな？」
和「うんっ！」
最後に確認して、心電図のシールを
剥がした翔にぃは頭をポンポンッてして
和を風呂場に送り出した。
翔「ふぅ〜、ごめんね、ついつい…笑」
苦笑いして俺らを見て呟く翔にぃ。
智「いや、ありがとうだよ…
あいつの嬉しそうな顔、見れて嬉しい。」
「だねっ！俺も！」
風呂場にいってそろそろ5分。
シャワーだけだから、もうすぐ上がるだろう。
翔にぃが、上がってくる和の為にホットミルクを
用意しに立ち上がった瞬間…
潤「きてー、きてー！！」
風呂場から聞こえてきたのは
助けを呼ぶ、泣き叫ぶ様な潤の声。
翔「…！嘘だろっ…？」
血相を変えて飛び出していった翔にぃ。
シャワーで発作を起こすなんて想定外だから
相当焦ってる。
でも、翔にぃに続いた俺が見たのは
想像もしていなかった事態で…
浴槽の中で発作を起こしてる和と
その体を洗い場から手をのばして必死に
支えている潤。
潤「…らって、たら、きゅ、うにっ…っ…」
潤は和がシャワーの許可しかもらってない事など
知らなかったから。
可哀想に…
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作者名：空
| 作成日時：2013年10月23日 6時
