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［潤side］
「すぐに
連絡すること」
「説得しても動かなかったら
迎えを頼むこと」
この2つを智にぃと約束して、俺は和の元へ。
俺らの秘密の場所にやっぱり和はいた。
膝を抱えて小さくなって座ってる…
潤「かず？」
「…！じゅん？」
一瞬だけビックリした表情をした和だけど
すぐに「ごめん」って謝ってきた。
心配掛けてるって自覚はあるみたい。
好きでこんなこと、してるわけじゃないもんね…
「智にぃも翔にぃも心配してるよ？」
和「…」
さらに小さくなって、黙ってしまった和を見て
どうしたらいいのか考えながら、
とりあえずメールを送る。
すぐに「良かった…、頼むね」って智にぃから
返信がきた。
「かず？帰ろう…？」
和「…やだ」
ストレートに言ってみたものの
動こうとしない。
「じゃあ、どうしたらいい？」
和「…えって、いいよ…」
「こんなとこに和を置いたまま帰れるわけ
ねーじゃん…」
和「…」
「翔にぃとちゃんと話そうよ？」
和「話してどうこう出来る問題じゃ
ないもん…」
確かにそうだよね。
俺も翔にぃから話は聞いた。
きちんと治療すれば問題なく治るけど、
放っておけば切断することにも
なりかねないってこと。
「この場所ね？まだバレてないよ？」
和「…」
「でも、和がこのまま動かないなら、俺が
兄貴達に連絡する約束になってるから」
和「…」
「和はさ、秘密の場所がバレてもいいの？」
和「…んーん」
ずっと黙りだった和が小さく首を
振ってくれた。
そうだよね。
ここは俺らだけの秘密の場所じゃない。
あいつらとも「守ろう」って約束したんだから。
「どうする？帰る？」
和「…」
どれくらい、こうやって説得してたんだろう…
周りが薄暗くなってきた頃、俺の携帯が鳴った。
「もしもし？」
智「じゅん？暗くなってきたから行くから」
「…」
智「約束だよ？場所教えて？」
「…」
翔「こら！潤？」
すごい勢いの翔にぃの声に、思わず携帯を
耳から離す。
そのついでにスピーカーに切り替えた
翔「和もいるんだろ？いい加減にしろよ？」
怒る翔にぃの後ろで「ちょっと…そんなこと
言ったら帰ってこなくなるじゃん…」って
雅にぃの声がする。笑
翔「おい！何とか言え！電話で黙りは
卑怯だからな？」
「…はい、聞いてます。笑」
翔「聞いてます。じゃねーよ！笑」
雅「あひゃ！」
何だか騒がしい電話の向こう…
翔「行くから、教えなさい！早く！」
「…笑」
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作者名：空
| 作成日時：2013年10月23日 6時
