914.【隔離】 ページ14
［智にぃside］
発作を起こして
数日間、入院してる和。
後2.3日で退院って時になって
翔が倒れてしまった…
先「忙しい時期だったからね。風邪かな…」
俺が迎えにいったら、ベッドに寝せられた翔は
真っ赤な顔して荒い呼吸を繰り返してる…
そういえば一昨日くらいから
咳してたもんな、
もっと気に掛けてやればよかった…
先「今の和くんに移すわけにいかないから。
入院してもらう。…で、いいかな？」
「…あ、はい。お願いします。」
俺は面会にきた潤に和を見ててもらって
翔に付き添って病室へ。
点滴のお蔭で熱は少し下がってきたみたい。
でも病室のベッドに移しても全然起きない…
先「過労もあるね…、だいぶ無理してたから」
先生が薬を追加してくれいる間、
そっと翔の手を握る。
まだビックリするくらい熱くて…
翔「…ん、…？」
可哀想になってさすってたら、
起こしちゃったみたい。
先「翔くん、分かる？」
翔「…は、い」
状況が分かってきたと同時に潤み出す翔の目…
翔「…めんな、さい」
先生の目を見て、真っ直ぐに謝る。
先「大丈夫だよ。2.3日で元気になれる。
その代わり、このまま入院な？」
大人しく頷くと思ってたのに、翔はフルフルと
首を振って「入院はしません」って…
先「どうして？」
翔「…えに、い、ます…」
先「家がいいの？」
コクンと頷く翔。
翔「…ょういん、だと…ず、…ちゃう…」
確かに。笑
同じ病院に翔が入院してるって知って
和が会いに来ないはずないもんね…
俺らが隠したって、情報は漏れるだろうし。
翔「…ずのこ、と、…ねがい、しま…」
先「はい、責任もって担当します。笑」
小さく笑った翔は「智にぃ、ごめんね…」って
謝ってくる。
とりあえず、仕事終わりに迎えにきてくれた
雅紀に翔を連れて帰ってもらった。
病室では、さっそく和が「翔にぃは…？」って
涙目で問い掛けてくる。
「翔ね、熱出ちゃったから休ませてあげよう？
お家にいるから。」
和「…れの、せい…？」
「違うよ。風邪。先生に診てもらってね、
2.3日で元気になるって。」
和「…や、しょ、にぃんと、こ…、…く」
「翔は大丈夫。雅紀も潤もいてくれるから。
和も早く元気になって帰ろう？」
和「…や、だ…しょ、にぃ…」
こうなったら何を言っても無駄だろう…
和は翔がいない状態で入院することが
まずない。
研修の時は、準備期間を設けたくらい
なんだから…
いきなり「我慢しろ」なんて言えないよね。
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作者名：空
| 作成日時：2013年9月28日 14時
