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［翔にぃside］
和が体調を
崩して1週間以上。
今だに入院になる手前の状態が続いて
目が離せない。
それに比例するように
手を妬かせているのが末っ子くん。
いつも和と一緒になってしてる反抗とは
一味違う反抗を、ここ数日してくるんだ…
遅くに帰宅するのに、何度言われても
連絡なし。
潤は比較的、迷惑とか心配とか考えて行動
するタイプだから、珍しい。
それに昨日は俺が、結構キツく叱ったんだけど
それでも効果なかったみたい。
今日も連絡なく、遅くに帰宅した潤。
智「待って、潤。言うことあるよね？」
潤「連絡しなくて、ごめんなさい。」
智にぃに腕を掴まれれば、
全く気持ちのこもってない謝罪を
真顔でしてくる。
智「どうして連絡しないの？」
潤「忘れた。」
智「ねぇ、真面目に聞いてるんだけど？」
潤「は？真面目に答えてるし。
忘れることだってあんだろ？」
どこまでもツンツンしたいお年頃か…笑
智「メール見なかったの？」
潤「ごめん、電源切れてるから。」
智「それじゃ携帯の意味ないだろ？
連絡とれるようにしておいて。分かった？」
潤は智にぃをキッと睨みながら
「はい、分かりました。」って、
また真顔で返事して部屋に戻った。
何かに納得がいってないのか。
ただの反抗期か。
親ってさ、こうやって悩むんだろうね…
でも俺らは「和の体調が落ち着いたら
話聞いてみようか」って結局、逃げた。
潤は「和が落ち着いたら」じゃなくて「今」
話を聞いて欲しかったのにね。
俺らがこんなんなんだから、潤が態度を改める
はずもなく。
そのまま迎えた土曜日。
朝から潤が智にぃと言い合いしてる。
どうやら智にぃに「お昼ご飯は？
家で食べる？」って聞かれたことが
気に入らなかったらしい。
素っ気なく「分かんねー」って答えたから
智にぃが叱ったみたいだ。
潤「なんなの？じゃあ、食べねーよ！」
智「そういうこと言ってるんじゃないでしょ？
最近、夕飯も食べないしさ、作る人のことも
考えてってお願いしてんの。」
潤「…るせーな！もう時間だから！！」
智「潤！待てって！」
潤「…なせ！触んな！」
智にぃの言葉を無視して閉められた
玄関のドア。
何だかいつもより、外の世界が遠い気がした。
智「あ〜、もう分かんない…」
「俺だって分かんねー…」
雅「分かんないことだらけだね…」
肩を落として疲れ切ってる気になってた俺ら。
でも、本当に分かんなくなって
苦しんでたのは潤自身だったんだね…
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作者名：空
| 作成日時：2013年9月6日 7時
