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［翔にぃside］
智にぃから
「潤が翔のこと
求めてるよ」って
メールがきて。
俺は翌日、眠った和を智にぃに見ててもらって
潤を屋上に連れ出した。
潤「ねぇ、かずは？平気？」
何度も気にして聞いてくる潤。
優しいんだね…
大好きだもんね…
「大丈夫だよ。智にぃが見てくれてるし、
それにね、体調もよくなってるから。」
潤「…んと？」
「うん、ほんと。それよりさ、お前のが心配。
ちゃんと、ご飯食べてる？」
潤「…」
「寂しい思いさせてごめんな。」
潤「んーん…」
潤は俺を見つめたままポロポロと泣き出した。
「寂しくないの？俺はさ、潤と会えなくて
ゆっくり話せなくて寂しいよ？笑」
潤「…ふふ。おれ、も」
「おいで？ごめんな」
潤は素直に俺に抱きついて泣き出した。
色んな思いを抱えて、潰れそうになってる潤。
しっかりしてるし、物分かりもいいし、
手もかからないし。
だからね、時々甘えてしまう自分がいる。
潤が頑張って頑張って…自分を保とうと
していることを忘れて。
腕の中で声を上げて泣く潤は、もしかしたら
とっくに限界を超えていたのかもしれない。
潤「…れ、かわって、やり、たい…」
「うん」
潤「なんで、ぜん、ぶ、かず、なの…」
「うん」
潤「だれ、が、きめ、たの…？」
「うん」
しゃっくり上げて訴えてくる背中を
ゆっくりゆっくりさすってやる。
不満も不安も全部もらってやるから。
だからさ、笑っててよ。
潤が笑ってないとさ、和のパワーが
足りないんだよ…知ってた？
俺は、落ち着くまで抱きしめる手を
緩めずにギュッと腕の中に潤の体をおさめた。
そうしておかないと
何処かに行ってしまいそうで…
壊れてしまいそうで…
潤「…はん、食べる」
潤は呟くと涙をゴシゴシ拭いて小さく笑った。
売店で買ってきたサンドイッチを
袋から取り出して「食べよう？」って
渡してくる潤。
潤「食べたら、和のとこいく…。
元気になれって応援する…」
「うん、ありがとう…」
潤は照れて俯いたけど
そのまま俺にクタッと寄りかかってきた。
俺は黙ってその肩を抱く。
ベンチで寄り添って食べるサンドイッチは
すごく美味しくて…
潤「美味しかったね！翔にぃ、いこ？」
「うん」
潤「はーやーくー！和のとこ、いこ？」
キラキラの笑顔で俺の手を引っ張る末っ子を
見て、俺の充電も満タンになった。
もう少しの辛抱だからさ。
辛いときは、頼りあって支え合って
また5人で笑おうな？
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作者名：空
| 作成日時：2013年8月8日 7時
