841.【直腸検温】 ページ41
［智にぃside］
副作用による40℃を
超える高熱で
苦しんでいる和。
翔「かず、辛いね…」
翔の話では長くても4日以内には、
熱が下がるらしい。
副作用の影響だから、解熱剤をつかって
やれないのが辛い…って。
ほんとはね、入院して投薬って
予定だったんだけど和が「嫌だ」って
猛抵抗して…
自宅でも出来なくはないからって
翔が折れてくれた。
その代わり、担当医として関わる時は
言うことをきくって条件付きでね。
翔「ごめんね…ちょっと大変だけど…」
全身をアイシングしてやるのも
病院なら簡単だけど、自宅だとなかなか大変…
翔は俺らに申し訳ないって
思ってるみたいだけど、逆に感謝してるよ？
だって高熱で辛そうだけど、和の表情は
安心しきってる…
入院だったら、こうはいかないからね。
翔「溶けてきたら替えてやってくれる？」
我が家の冷凍庫は氷枕と保冷剤でパンパン。笑
数十分おきに確認して、交換して少しでも
和がラクになるようにって協力体制。
一番辛いのは和だからね…
和「…ず、おみ、ず…む…」
翔「うん、ちょっと待ってな？」
熱で奪われる水分は、点滴で補ってるけど
経口で飲みたくて仕方ないくらい
喉が乾くみたい。
ストローをくわえさせてやれば
「飲み過ぎじゃない？」ってくらい
ゴクゴク飲んで小さく笑う和。
投薬して半日が過ぎるけど、翔が先に
「かなりの高熱で3.4日は辛いからね」って
説明してくれてたから、和は何とか
頑張ろうとしてくれている。
翔先生の言うこともきいてるし、点滴も
抜こうとしたりしないからね。
かなりお利口さん。笑
翔「さて、検温の時間で〜す…笑」
今回ね、自宅での投薬ってなって
翔も俺らも一番心配してるのがこれ。
全身をアイシングしてるから
表面での検温は難しくて…
病院なら、温度プローブを入れておけば
モニターで管理できるけど
自宅でそれは使えないから。
毎回、直腸体温計で検温ってわけ…
すでに苦笑いの翔。
頼むから、嘘でもいいから「自信あります」
って顔しててほしいもんだよ…笑
これも事前に和に話して約束させておくって
手も考えたんだけど。
「まぁ無理だろう…笑」っていうのが
俺らの行き着いた結論で…笑
最悪、4人体制なら計れないことは
ないだろうなって思う。
高熱で辛いのに抑え込んで無理矢理は
気が引けるんだけどね…
だから、和がいい子に協力してくれたら
一件落着なんだけど。
さて、どうなるかなぁ…笑
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作者名：空
| 作成日時：2013年8月8日 7時
