831.【2】 ページ31
［智にぃside］
打ち合わせの
お土産でケーキでもと
思ったけど、予定変更。
和も食べられるように生フルーツが
入ったゼリーにしてみた。
信号で止まる度に、目を向けてしまう携帯。
冷えピタを貼ってもらって
ほっぺを赤く染めた和が眠っている。笑
何度見ても可愛いんだもん。
親バカならぬ、兄バカってやつだよね…
家に帰ると「お疲れ様。まだ寝てるから、
先に着替えちゃって」ってしっかり者の翔。
冷たい麦茶を入れてもらって一気に飲んで
喉を潤して着替えを済ませる。
翔「帰ったきて早々悪いけど、これね、
お願いします。笑」
「え〜？座薬やんの？嫌われんじゃん。笑」
クスクス笑ながら「ご指名なんで。」って
背中を押してくる翔。
「ただいま〜」って早々に座薬なんてさ
絶対嫌がるじゃんね。
でもまぁ、ご指名なら仕方ないか…
「かぁず？ただいま〜」
体温は聞いていたから、覚悟してから
体に触れたけどそれでも熱すぎて心配になる…
和「…か、えり」
力なく口角を上げて笑おうとする和が
痛々しくて。
「無理しなくて、いいよ。」ってそっと
頭を撫でてやった。
「薬、俺が入れていいんだって？」
和「…ん。」
熱のわりに、反応がしっかりしてて
ちょっと安心。
「力抜いててね、痛くしないから。」
和「…ん」
「ふぅーってして？」
和「ん、ん…たい…」
「ふふ…いたくないでしょ…？」
和「…ん〜」
「ほら、もうおしまい。よしよし…笑」
頭を撫でてやれば安心した様な顔になって
すぐにスースー寝息を立て始める。
翔「智にぃ、終わった？」
翔が心配そうな顔で覗きにきた。
翔「俺じゃ嫌だって言うからさ、ごめんね？」
「ふふっ…恥ずかしいんじゃない？」
いつも診られてるっていっても、
ちょっと考えて恥ずかしいって思ったり
そういう歳頃だから。笑
でもね、翔のことは大好きだから
目が覚めればキョロキョロして翔のこと
探すの。
反抗してたり、暴言ばっかだったりするけど
お兄ちゃん子だからね〜。笑
和「…なか、いたい…」
翔「ん？お腹？」
和「ん…」
翔「どれ、どこ？」
和は翔の手を捕まえて「ここ…」って
自分のお腹をポンポンしてる。
翔「ちょっと触らせて？」
和「んーん…いいから…すって…？」
翔は「さすってやるから、後で触らせてね？」
って言いながらも、優しくゆっくり
お腹をさすってあげてる。
和はよく言ってるもんね…
「にぃ達の手でさすられると
痛いのなくなる気がする…」って。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 617人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空
| 作成日時：2013年8月8日 7時
