5人で生きてゆく…part17 (ページ16)

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816.【5】ページ16

［智にぃside］

さっきから和と潤は
消毒を怖がって手を掴んだり、
足をバタバタしたり…

全然進まない。

翔「はい、手は横。
足バタバタすんなよ？笑」

でも翔はからかいながらも
付き合ってやってる。

和「あー、いたいー」

翔「うるさいな…笑。まだ触ってないだろ？」

和「まって、まって！！」

翔「いてっ！いたいってば…もう…笑」

和が手を振り回すから、翔にバシバシ
ヒットしてるし。笑

潤はそれを見てケラケラ笑って楽しそう。

翔「もうさ、自分でやりな？教えてやるから」

翔は苦笑いして消毒綿を1つずつ手渡す。

翔「ほら、ポンポンってやってみ？」

和潤「え～…触れない、もん…」

翔「じゃあ、貸して！やってやるから！笑」

和潤「あっ！やだやだっ！やだって！」

翔「もう…なんだよ。笑
マジでいてぇ…」

さっきから見てる限り、翔ばっか痛い思い
してるんですけど…

翔「軽くでいいから。
ポンポンってやれって。笑」

和と潤は顔を見合わせて覚悟を決めたのか
ピアスの傷痕に、優しくポンポン触れる。

和「ったい、いたいっ！」

潤「って、いってぇー！」

2人ともソファーの背もたれに
だらーんと寄りかかって「痛い」って
力尽きてる。

翔「はは。頑張った、頑張った」

翔は笑いながら消毒綿を手に持つと
「はい、仕上げ～！笑」って
双子のお臍にそれを押し付けて
ギュッて押した。

和潤「…！や、あー、いたーい！！」

ビクッとして大声で叫ぶ和と潤。笑

ほんと翔は容赦ないよね…。

「ちょっと…近所迷惑だから…」

いつまでも叫び続ける双子の口を
手で押さえる。

2人は俺の手を掴んで「だって翔にぃが！」
って拗ねて膨れた。

「よしよし、痛かったね。笑」

からかってんのに、もっと撫でて…とでも
言うように頭を寄せてくるから
可愛いんだよな～。笑

翔「自業自得。笑」

和潤「…はい」

翔には強く出れない2人が、これまた可愛い。

翔「ちゃんと毎晩ね、消毒。」

和潤「…はい」

翔「頑張ればすぐ治るし、
それに痕も残らないからな。」

和潤「…ん。ありがとう…」

翔は「今度から智にぃに
ちゃんと相談すること」って言ってから
「俺が言える立場じゃないけどね…」って
苦笑いして俺を見る。

翔もね、勝手にピアス開けて
両親に怒られたことあんの。笑

「相談くらいしてからにしろ」ってね。

なんか懐かしいなぁ…

「しばらくは地獄だろうけど、頑張れ！笑」

からかった俺に双子は揃って
「はぁい」って素直に頷いた。