812.【隠しごと】 ページ12
［和side］
きっかけは
ほんとに些細な
ことだったんだ。
マコが持ってきた雑誌に
へそピを開けた男の人が載っていて
「カッコいいね」って話題になった。
ちょっと冷静になって考えれば
モデルがカッコ良かっただけで
へそピがカッコ良かったわけじゃないのに。笑
そしたら次の日、シンが開けてきてて
「器械買ったし、痛くないから開けてやる」
って言われて。
俺らはその日のうちに、シンの家で
へそピを開けてもらったんだ。
何も考えてなかった。
ただ興味があって面白そうで。
それだけ…
にぃ達に叱られるかもって
思ったのは、ずっと後の話…
「んー、捲んなくてもできるでしょ…」
翔「…なんだよ、もう。機嫌わりーな。」
雅「やりにくいなー、もう…」
でも体調チェックでバレるかもって
気が付いた俺は布団から出ないで
診察してもらうことを思いついて、実践。
にぃ達は文句を言いながらも、
毎回、布団の中に手を入れて聴診してくれて。
なんだかんだ上手く隠し通すことに成功した。
はずだったんだけど…笑
「翔にぃside］
体調チェックの度に不自然な行動を
とるようになった和。
智「恥ずかしいんじゃないの？笑」
智にぃが言う様な可愛い理由ではない気が
するんだよね…
何となく分かってしまう、
何かをやらかした時の独特の空気。笑
「かーず？出ておいで？」
和「…むり！」
「…もう。これ意外と面倒だし、
大変なんだからな？分かってる？」
和「…はーい。笑」
布団を捲りたくない理由…
色々考えてみたけど思い付かなくて。
「ねぇ、何やらかしてると思う？」
雅「布団捲りたくないっていったら、
おねしょとか？笑」
「…笑」
それもねぇんだよなぁ…
智「布団を捲りたくないんじゃ
ないんじゃない？」
「へっ？」
智にぃはさっきから、あんまり話に入って
きてなかったのに、いきなりすごいこと
言い出す。笑
雅「ねぇ、意味が分からない…」
「俺も…笑」
智「ふふ…俺も分からないよ？
たださ、布団を捲っても何もないなら
その先に何かあるんじゃないかなって
思っただけ。」
雅翔「…？」
布団を捲った後の何か？
智「ちょっと分かんないや…ふふ。」
今回は俺らもお手上げ…
俺はストレートに聞くことにした。笑
「やりにくいから、ちゃんと聴診させて」
和「だから無理だって…」
「なんで無理なの？理由は？」
和「…」
和は「昨日までやってくれてたじゃん…」って
拗ねて布団に隠れてしまった。笑
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作者名：空
| 作成日時：2013年8月8日 7時
