5人で生きてゆく…part17 (ページ11)

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811.【11】双子の絆ページ11

［雅にぃside］

無菌室に
入れられて
1週間ちょっとで
ガラスごしに手を振れば
ニコッと笑って
振り返してくれるほどに回復した和。

体もだけど、心もね。

潤「かずー？調子どう？やる？」

和「うんっ！待ってた！」

和の今の楽しみは、潤とガラス越しに
ジグソーパズルをやること。

潤がまったく同じ絵柄のを2つ買ってきて
和に1つプレゼントしたんだ。

2人の約束は
「無菌室を出るまでに完成させること」

内線で会話しながら時間を忘れて夢中に
なってる双子ちゃん。

潤は自分にできることを見つけて、
和を支えて応援し続けてくれている。

一方の和も潤の気持ちに応えようと、
我儘を言わず頑張っているらしい。

翔にぃ情報。笑

和は少しだけど経口で食事を摂ることも
できるようになってきたし、
無菌室を出られる日もそう遠くなさそうだ。

ただ「ご飯美味しくないっ！」って
文句は絶えないみたいだけどね。

翔「はい、今日はここまでね。
すごい進んだね。」

和「うんっ！無菌室もうすぐでしょ？」

翔「そうだな。」

和「やった！潤？聞いてた？」

潤「うん！頑張って完成させないとね！」

智「そろそろ帰ろうね。」

潤「うん、バイバイ！かず！翔にぃ！」

和翔「また明日ねー！」

別れの時間になっても、寂しそうにすることが
なくなった和と潤。

翔にぃも一日に一度は、潤との時間を作ろうと
努力してくれてるし、俺らも必ず和と
会話するようにしてるからね。

また5人で騒げる日もそう遠くない。

潤「ねぇ、見てみて？完成！！」

和「ジャーン！！」

無菌室から出る前日、
とうとう完成したパズル。

ガラスのこっち側と向こう側…

まったく違う空間にいる双子ちゃんだけど、
2人の心はピッタリくっついてる。

智「はい、じゃあこれは兄ちゃん達からの
プレゼント！！」

和潤「…！わーい！ありがとっ！」

俺らは和と潤にパズルを飾る額を
プレゼントした。

裏には智にぃが日付を
カッコよく入れてくれて…

糊付けされて額におさまったパズルは
きっと良い記念になるね。

和「パズルがあったから、
あっという間だった。じゅん、ありがとう」

潤「俺も！楽しかった」

双子だから、相手のことが自分のことの様で
辛いことも苦しいことも沢山あるよね。

でも、その分…和と潤は俺らにはないもので
しっかり繋がってる。

これからも、その「絆」で小さいことも
大きいことも乗り越えてくれたらって思うよ。

兄ちゃん達はいつでも味方だからさ。