786.【4】 ページ36
［雅にぃside］
和「わーい、
みんなで朝ごはん〜」
和はあらしのことも空いてる椅子に座らせて
嬉しそうに笑ってる。
それとは対象的に、ご飯を目の前にして
不安そうに瞳を揺らす潤…
翔「じゅん？フルーツもあるから、
無理しなくていいよ。食べれる分だけな。」
すぐに翔にぃがフォローしてくれて
潤にも少し笑顔が戻った。
でも、楽しい朝食ってわけにはいかなくて…
「大丈夫」ってパンを半分くらい食べた潤は
口を抑えてトイレに駆け込んだ。
翔「ちょっとみてくるね…」
数分後、翔にぃに肩を抱かれた潤は
ソファーに寝かせられた。
顔色が悪いのは誰がみても一目瞭然…
翔「ちょっとお腹触らせてな〜」
潤「…んっ、やだ…」
痛みが強いから触られたくないんだろう…
潤は腕でお腹を隠してしまう。
食卓からそれを見ていた俺ら。
フォローにいった方がいいかな…って
思ってたら和が立ち上がって、
そっと寄っていった…
翔「じゅん？触るだけ。押さないから。」
潤「んーん…やだ…」
翔にぃの手を掴んだ潤の手。
和はその手をそっと掴んで優しく笑う。
和「じゅん、大丈夫だよ。
翔にぃね、嘘はつかないから。」
潤「…」
和「ちょっとだけ、診てもらおう？」
すっかりお兄ちゃんの顔をしている和。
潤も安心したのか素直にコクンと頷いた。
翔「じゃあ、ちょっとごめんな〜？
力入れないよ。触るだけだからな？」
潤「ん…」
翔にぃは、ほんとにそっと手をのせる程度。
ゆっくり動かしながら「この辺は？」って
潤に問う。
潤「ん、いたい…」
翔「上の方は？痛くないの？」
潤「ん。…のへんだけ。」
翔「そっか、おしまいね。」
Ｔシャツを戻して優しく笑う翔にぃ。
その横で和も優しく笑ってくれてる。
翔「お腹下してないよな？」
コクンと頷く潤。
翔「どっちにしろ、1回病院行って
薬もらってこよう。な？」
潤「んーん…」
翔「大丈夫。今すぐ連れてったりしないから。
な？落ち着いたらでいいから。」
翔にぃがそっと頭を撫でたけど、
「…ん、でも、いかない…」って
顔を背けて目を瞑ってしまった。
分離不安の症状も出てきてるみたいだし、
不安定になってるんだろうね…
今も和の手をギュッと握ってるから。
和「病院行ったら、ラクになれるよ…じゅん」
和は優しく声を掛けて
手を握ったまま腕を優しくさすってあげてる。
潤の苦しくて辛い気持ち
和が一番分かってあげられるもんね。
俺らはそっと見守った…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 552人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空
| 作成日時：2013年7月16日 5時
