776.【2】 ページ26
［雅にぃside］
翔「だからさ、
雅紀の部屋で一緒に
寝てやってくんない？」
「ん、いいよ」
俺が和と一緒に寝て、監視することに。笑
智にぃが「和に風邪うつらない様に
して欲しい」って頼み込んできたらしくて。
高熱に魘されながらもさ、やっぱり考えるのは
家族のことなんだね…
問題は和。
俺の時も何度も抜け出して一緒に寝てきて
結局うつるってパターンだったから。笑
翔「分かるだろ？和に風邪がうつったら
一番悲しむのは誰？」
和「…」
翔「かず？」
和「智にぃ…」
翔にぃは和に何度も言い聞かせて「そうだね。
よくできました！笑」って頭を
撫でてあげてる。
最初は「和を部屋に入れないで」って
お願いされたらしいんだ。
でも「それはちょっと和に酷なんじゃない？」
って翔にぃが言ったらしくて。
和に「看病するな」って言うのは
ちょっと無理があるし、可哀想だからね…
和「冷えピタして、おやすみだけ…いい？」
翔「うん、いいよ。いっておいで？」
和は小さく頷くと
冷蔵庫から冷えピタを出して
智にぃの部屋に入っていった。
いつも面倒見てもらってるから傍に
いたいんだろうけどね…
「かず？部屋いくよ？」
和「…ん、はーい…」
渋々だけど俺の部屋についてきてくれて
ベッドに寝転んだ和。
「明日になったらさ、
また看病してあげよう？ね？」
和「…うん」
ちょっと元気がなくなった和だけど
疲れもあってか比較的すぐ寝付いてくれて
ホッとして俺も眠った。
夜中、隣で和が起き上がる気配…笑
「…かず？どこいくの？」
和「…さとにぃ、みてくる…」
「…笑」
立ち上がった和を後ろから追う。
「みるだけね？一緒にいくから…」
和「…うん」
ノックすれば「はい」って翔にぃの声。
翔「あ、かず…どした？」
和「…どうかな、と、思って…」
和がくることを予想してたんだろう。
翔にぃは優しく笑って、智にぃの体温を伝えて
手を握らせてあげてる。
翔「智にぃさ、ずっと看病してると
逆に気にしちゃって休んでくれないから。笑」
和「ふふ…」
翔「だから、俺らもちゃんと休んで
また明日にしよう？な？」
和「…ん、わかった…」
和は智にぃの手を、もう一度ギュッと握って
「早く治りますように…」って呟いて
布団の中にしまった。
和「…おやすみ、なさい」
翔にぃは頭をポンポンしてあげて
「おやすみ」って呟いて笑う。
ただ「駄目」って言うだけではない翔にぃは
やっぱりさすがだなって思う…
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作者名：空
| 作成日時：2013年7月16日 5時
