5人で生きてゆく…part16 (ページ21)

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［雅にぃside］

全員が風呂から
上がりリビングで
各々くつろぎタイム。

俺らはビール飲んでるし、
双子ちゃんはアイス食べながらゲームしてる。

智「潤？学校どうだった？」

潤「ん？特に変わんないよー？」

智翔雅「…笑」

協力しろって…笑

智「今日は何した？」

潤「えーっとね、休み時間にフットサルした。
そんくらいかな。」

和が操作する画面から目を離さずに呟く潤。

内容が膨らまなくて悩んでたら…

和「…スト、ある？」

和から口を開いてくれた。

ホッとする俺ら。

弟に頼って情けないね…笑

潤「ん？テスト？」

和「うん。」

潤「来週、英語の単語テストあるけど。
昨日見せたプリントのやつ。」

和「…そっか」

和は潤にコントローラーを渡して
ソファーに寄り掛かって小さく溜息をつく。

智「ねぇ、かず？」

話を切り出してくれるのは、
やっぱり智にぃで…

和「…なに？」

何の話をされるのか予想がつくんだろう…

和は智にぃから目を逸らして俯く。

智「学校さ、行きたくない？」

和「…かんない」

大好きな学校だもん。

分からないはずない。

智「行きたい気持ちはある？迷ってる？」

和「んーん…」

智「ん？」

和「…きたくない。学校は、いきたく、ない」

和は目を潤ませて「いかなきゃ、だめなの？」
って智にぃに向かって呟いた。

智「だめじゃないよ？学校が全てじゃない。
でも、和が行きたいなら行ける方法を
考えることもできるから…」

和「ん…でも、いい…」

智「行かない？」

和はコクンと頷いて、
智にぃにそっと体を寄せていく。

和「…にぃ達と居た方が楽しい、から。
恐いとこ、行きたくない…行かない…」

智「ん。分かった。」

智にぃはそっと肩を抱いて頭を撫でた。

和の言う「恐い」には色んな意味が
込められてる。

もちろん「またパニックになったら…」って
思いもあるだろうけど。

クラスメイトの反応を知るのも恐いんだろう…

雅「自分を守ることも必要なんじゃない？」

雅紀は双子が眠った後「心がさ、しっかり
休養できたら、きっと勇気もでるよ。
俺はさ、それまで待ってやってもいいと思う」
って笑った。

智「そうだよね。落ち着くまで待ってやろう」

少し安心できる環境で、不安定な心を
休ませてあげることも時には必要…

学校のことは潤が教えてくれるし
俺が休みの日は勉強もみてやろう。

そう思った…

大事なのは和の心だからね。