5人で生きてゆく…part15 (ページ46)

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746.【雨の日の脱走】ページ46

［潤side］

翔「こ～ら、
どこ行こうとしてんの？」

和「…さんぽ」

翔「だめ、戻りな。」

和「んー、…まんない」

翔「入院してるんだから当たり前だろ。
楽しくてどーすんのさ。笑」

和に「屋上だけ！ねぇ、お願い！！」って
頼み込まれて、連れていってやろうとしてたら
翔にぃに見つかっちゃった。笑

翔「お前も同罪だよ？元気そうに見えるけど、
まだ安静が必要なんだから。
連れ出しちゃ駄目。分かりましたか？笑」

「…はい、ごめんなさい」

あーあ、叱られちゃった…笑

「かーず、ゲームでもしよっか？」

和「うん、そうだね…」

和はちょっと不満そうだったけど
大人しくベッドに入ってゲームを
始めてくれた。

だけど、それも長くは続かなくて…

和「しょーせんせー、呼んで？」

ナースコールで翔にぃを呼び出し、
「つまんない」だの「ちょっと散歩したい」
だのと、駄々を捏ねまくる…

翔「和？いい加減にしないと、
智にぃ戻ってきたら叱ってもらうよ？」

和「え…」

翔にぃは「え…じゃねーよ！笑」って
笑いながら病室を出ていった。

和「あーあ…暇～！！」

「パズルやる？」

和「んーん。気分じゃない。」

「じゃあ、ゲーム？」

和「んーん。散歩。笑」

「だから駄目なんだって。」

和「むぅ…」

和はいじけて「なら、ちょっと寝る」って
布団に潜ってしまった。

しばらくして様子を見にきてくれた翔にぃも
苦笑い。

和は布団の端をギュッと掴んで離さないから
捲るに捲れず…

翔「智にぃ戻ってきたら話してもらえる様に
頼んでおくから。それまで頼むね」

翔にぃは小声で俺に伝えて、頭をポンポン
してくれてから病室を出ていった。

［智にぃside］

家に戻って荷物をまとめてたら、
翔からのメール。

翔「駄々っ子がいて、お手上げです。
構ってやって下さい。笑」

一人で笑いそうになっちゃったよ…笑

急いで病室に戻ると、ベッドに突っ伏して
寝ている潤。

こいつの苦労も絶えないな～。と思いつつ、
和の布団をそっと捲った。

和「…おかえり」

「ふふ…ただいま。起きてたの？」

和は「一日中寝てんだもん。ひまなの！」って
膨れて「猫じゃあるまいし
そんな寝れるかってんだよ！！」って
怒ってる。笑

確かに駄々っ子だ…

「散歩したかったの？」

和「…ん」

「翔先生は何て？」

和「まだ安静にしてろってさ…」

「ふふ…そっか。厳しいね。」

和は「でも…俺のため、だから」って
また膨れた。笑

分かってはいるもんね。