5人で生きてゆく…part15 (ページ22)

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［翔にぃside］

雅「…ごめん」

和「ごめんなさい…」

雅和「……」

さっきから、空気が重過ぎなんですけど！笑

雅和「ごめ…」

沈黙の後に、二人揃って再び謝ろうとして
重なっちゃってんじゃん…笑

雅「あひゃ…」

和「ふふ…」

でも、それがきっかけで
ちょっと笑えた2人。

潤「…なんかさ。」

雅和「え？」

黙ってた潤が笑いながら口を開く。

潤「雅にぃも和も、そっくりなんだもん。」

雅和「へ？どこがだよ？笑」

潤「ふふ…そーゆーとこ！！」

確かに、似てないようでそっくりなのが
この2人。

雅和「えー、嫌だよ～！笑」

雅和「おま…っ！なんでだよ？」

もうさっきから、シンクロしすぎ！！笑

和は「バカが移ったんだ～…やだ～！」とか
言いながらも、追いかける雅紀から逃げて
嬉しそうだし。

「ウォンッ！ウォンッ！！」

智「ほら騒ぐから、あらしが興奮
しちゃってんじゃんか～。笑」

あらしは楽しそうな雰囲気に誘われて、
ゲージの中でしっぽをブンブン振り回してる。

雅「まて！このやろっ！…！わっ！」

和が急にピタッと止まったもんだから
雅紀は勢い余って、数の背中にドンッと
突っ込んだ。

和「…雅にぃ？ごめんなさい…」

和は雅紀に背を向けたまま
俯いてボソッと謝る。

雅「なんだよ、急に～。かーずちゃん？笑」

雅紀が茶化しても和は動かない…

和「…おれ、いけないこと言った…
ばか、とは…なしても…みない…んて」

雅「かず…」

和「…つも、たすけて、…れてるの、に。」

しゃっくり上げて泣き出したけど
何とか伝わってくる。

苦しい気持ち。

辛い気持ち。

悲しい気持ち。

和のそんな気持ちを、いつも真っ正面から
受け止めてくれる雅紀は、和にとって
かけがえのない存在。

和にとって雅紀は親であり、兄であり、
ライバルなんだよね…

ちょこっと複雑な関係の雅紀と和。

雅紀も和も、時に方向性を見失って
ぶつかり合う関係。

でも、大切で大好きな存在に変わりはない。

頭ではいつも分かってるんだろうけど…

ぶつかり合った後は言葉にしてみても
いいかもね。

和「…ごめん、なさ、い。
まさ、にぃ、のこと、…いじ。…いすき」

和は、どんな大きな喧嘩して
例えセーブ効かなくなっても
『雅にぃ嫌い』って言葉を発したことはない。

それが、和の気持ちのすべてを物語ってる…

雅「俺も！和のこと大事。大好き…
怪我させてごめんな。おいで？」

温かい空気が流れて心地良い空間だ…

よかった、一安心だね。