721.【5】優しい兄たち ページ21
［雅にぃside］
やり過ぎたって
自覚してる…
怪我させてしまって反省してるし、
後悔してる。
でも、上手く伝えるのは難しい…
俺は公園まで逃げてきて、
一人ポツンと考え中。
そして反省中。笑
智「まさき？」
翔「まさー。おつかれー。笑」
なぜか手にビールを持った智にぃと翔にぃが
俺に向かって歩いてくる…
「…え？」
翔「え？じゃねーよ。笑」
智「さぁ、飲みましょ？ふふ。」
ポカンとしてる俺を挟んで座った2人。
翔「ほら、雅紀の分も持ってきたから。」
手渡された冷えたビール…
わざわざ開けてから渡してくれた翔にぃ。
智翔「おつかれー！笑」
さすがに「かんぱーい」とは
いかないわけね…笑
「…ごめん、俺ばかで、ごめん。」
智にぃも翔にぃも話し出した俺を
じっと見てる…
「加減できなくて、ごめん。
和の言う通りだよね、ばかだもん…」
翔「まさき？ばかでも良くない？笑」
智「ふふ。和が言ってたよ？
朝暴れて雅にぃの顔を思いっきり
蹴ったんだって。俺も加減できないから
雅にぃと同なじバカなんだって。笑」
翔「お前の気持ちは分かる。
俺はさ、たぶん手は出さないけど。笑
でも、雅紀の立場だったら俺も
あの態度には間違いなくブチ切れたよ？笑」
智「和はさ、雅紀に甘えてんの。
なんでか分かんないけどさ、雅紀には
対抗心っていうかね。そういうのも
持ってるじゃん？」
翔「そうそう。そのくせ、大好きで大事で…
だからさ、あいつもたまに分かんなく
なるんじゃねーの？」
智「雅紀の前では、
特に素直になれないもんね。」
翔「ねー。笑
まぁ、それだけ特別な存在ってことでしょ。」
「…」
黙って聞いてたかと思えば、ペラペラと
しゃべり出す2人。
智「まさき？なにポカンとしてるの？」
翔「はは。俺らの話し、聞いてる？笑」
「…ん、うん」
翔「お前は、ほんと分かりやすいよな。
素直で真っ直ぐて、優しくてさ。」
智「ねー。そんで、すぐムキになる。
いや、熱くなる…か。笑」
翔「だね。よく双子のこと泣かしてたもんね。
熱血教師みたいな指導してさ。笑」
「…ふふ」
何だか言いたい放題の兄たちだけど、
色々思い出したら笑っちゃった。
智にぃと翔にぃは「あ、やっと笑った…」って
優しく肩を抱いてくれて。
智「でもね、加減は勉強しないとね。」
翔「そうだな。お前は力も強いんだから
弟にあの勢いはさすがにまずいよ？」
「…はい」
しっかり説教もされて。
智「…飲んだら帰ろ？」
「…うん」
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作者名：空
| 作成日時：2013年6月20日 18時
