5人で生きてゆく…part12 (ページ42)

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592.【7】処置後ページ42

［智にぃside］

潤に抱きつかれて
一瞬だけ目を開けた和だったけど
体力も限界だったのかそのまま眠った。

翔「ほら、そんな泣くな。
苦しくなるよ？」

潤は、よっぽど不安だったのだろう…

翔に抱きついて泣いたまま涙が止まらない。

座らせようとしても、離そうとしても
拒むから、翔はお手上げ状態…

看「潤くん、ずっと言ってたんですよ？
翔にぃがいるから助けてくれる。
智にぃと雅にぃがいるから、和は寂しくない…
だから、大丈夫なんだよ？って」

翔「そっか、そっか。
ごめんな、待たせてごめんな…」

潤は翔の言葉に首を振りながら、抱きつく手に
ギュッと力を入れて甘えている。

翔「よしよし。ありがとな…」

さっきまで戸惑っていた翔も
甘えさせてやればいいんだと分かったのか
とことん体に触れて、声を掛けてやってる。

雅「そろそろ、落ち着いたんじゃない？笑」

雅紀がいたずらっぽく笑いながら
声を掛けてくれる。

雅「じゅーん、ここ、おいで？」

ソファーをポンポンしたら
コクンと頷いた潤は最後にギュッと
翔にくっついて
素直にソファーに寝転んだ。

雅「あひゃ。いいこ。笑
冷やしてあげるから、寝なね～」

雅紀はもらってきた保冷剤を潤の目の上に
乗せてから、優しく胸元をさすってやる。

潤の手が雅紀の服の裾をギュッと掴んだ。

それを見た翔は安心したように笑って
今度は和の聴診をしてくれる。

翔「下剤も入れたからさ、起きてから
しばらくは辛いかも。でも頑張れ…」

翔は和のお腹を優しくさすった。

「ありがとね、しょう…」

翔「…んーん、ごめん、なさい…」

たぶん翔は、和が薬を多量摂取したって
連絡が入ってから、ずっと自分を責めてる…

でもね、翔のせいじゃないよ…

「違うんだよ、翔？
翔は誰かのこと責めようって思う？」

翔は迷わず俺を見上げて首を振る。

「だろ？俺らも同じ。」

翔「…うん」

「みんなの責任。もちろん、和も含めてね。」

翔「…ん」

「だから、この責任は一人、5分の1ずつ。
今日からしっかり背負いましょう。笑」

雅「あひゃ、何かのスローガンみたい！笑」

いつの間にか雅紀がきていて
しっかり茶化してくれる。

翔も笑ってくれた…

雅「5分の1だったら、背負えるね。
ね～、そうでしょ？翔にぃ！！」

翔「いてっ！なんだよ～重いって…笑」

飛びついてって雅紀に文句を言いながらも
「雅紀も頑張ってくれてありがとな、
助かったよ」って褒めてやる翔。

やっぱり、翔はお兄ちゃんだね。