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［翔にぃside］
昨日は熱を出したって
連絡があって心配したけど
朝のメールでは
みんなで笑ってる写真が
添付されていてホッとした。
最終日の講演もすごく面白くて
3泊4日はあっという間に過ぎた。
新幹線に乗ったら、智にぃからメール。
「病院出ました。
先生に、ちゃんとお礼してたよ。笑
たくさん褒めてやってね。」
添付されている写真は
先輩と和の2ショット。
和はギュッてくっついて笑っている…
俺の胸は不思議な感覚でギュッとなった。
安心、感謝…
先輩には感謝してもしきれない。
あんな我儘でヘソ曲がりの和を
いつも「可愛い」って言って
可愛がってくれる。
兄の俺らでさえ、手に負えなくて大変なのに
そんなこと一言も言わずに向き合ってくれる。
俺は改めて
先輩みたいな医師になろうって誓った。
新幹線を降りて、みんなのもとに急ぐ。
自然と急ぎ足になっている自分に気が付いて
「どんだけ家族好きなんだよ」って
一人で突っ込んだくらいだ…笑
和潤「あ！翔にぃ、おかえりー！！」
てっきり、ターミナルで待っていると思ったら
一足早く駆け寄って来た双子。
人目も気にせず、大声で叫ぶ2人に
思わず笑顔になる。
荷物も放り出して、ぎゅーっと抱きしめる。
きっと他人が見たら、かなり久しぶりの
再会を喜んでいる様に写ってるだろう…
それくらい、俺らは喜んだ。
そこから家に帰るまで、和はずっと「もう
どこにもいかないで」とでも言う様に
俺の服を離さない。
それ程、不安だったってことなのかな…
リビングのソファーでお土産を渡しても
和だけは軽くお礼を言う程度で
俺にまとわりつく。
和「！待って…俺も」
部屋にも付いてきて、ベッド座らせて
待たせようとしても落ち着いてくれない…
「一緒に座ろうか？」
コクんと頷くけど、俺が座るまで座らないし
服をギュッと掴む手も緩めない。
顔を覗き込んだだけなのに涙目になった…
「かーず？ただいま。えらかったね。
いっぱい、頑張ってくれてありがとな…」
和「ん…」
「帰ってきたから、安心しな。おいで？」
和「…ん、しょにぃ…」
和は広げた両手に飛び込んできて
声を上げて泣き出した。
出発前には俺の前では
頑張ってたけど、今なら解禁だもんね。笑
「寂しかったか？」
和「…うん」
「不安だった？」
和「…うん」
「…俺のこと好き？」
調子にのってからかったのに
和は俺を見上げて答えた…
和「…うん！だいすき！！」
今日も真っ直ぐな良い子だ…笑
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作者名：空
| 作成日時：2013年3月24日 11時
