14.【8】 ページ14
［智にぃside］
雅「あっ！」
ズリッ
雅紀の支えがなければ、和は当然
座ってられない。
雅「あ！」
ゴツンッ
和「ぎゃー」
落ちた和にさらなる悲劇。
ブランコをすぐに止められなかった雅紀が
ぶつかってきた…
振り向かなければ良かったものの
雅紀に助けてもらおうとして
振り返ったもんだから、おでこにブランコが…
これは雅紀の経験不足なのか？笑
いや、経験しなくても考えたら
分かりそうなもんだけど…？
和「ぎゃー」
雅「ごめん、ごめんね？」
すぐに駆け付けた俺ら。
翔「まさー？」
雅「ひゃっ！ごめんなさいっ！」
雅紀は和を抱き上げようとしてたけど、
翔に睨まれて叩かれそうになって
素早く逃げてった。
逃げ足だけは速いんだわ…笑
とりあえず火がついたように泣き叫ぶ和を
翔が抱き上げる。
翔「痛かったなぁ〜」
和「ぎゃー！」
翔「せっかくご機嫌で遊んでたのにな…笑」
翔は和の背中をトントンと叩きながら
「バカ兄貴のせいでねー」って。
そんなバカ兄貴は砂場のおもちゃセットを
いじって、こちらの様子を伺ってる…
潤を抱っこした俺が近付いていったら
また逃げようとしてる。笑
「まさき？待って。そこにいて。」
雅「え…、やだっ」
「やだってなんだよ？笑」
雅「…あっ！ん、…なして」
逃げる寸前でギリギリ掴んだ腕。
「まさき…？何もしないから。笑」
そんな恐がらなくても何もしないって…
雅紀は俯いて「翔にぃにも何もされない…？」
って。
叩かれそうになってたもんね。笑
俺が頷いたら雅紀は座り込んで
「ごめんなさい。」って謝ってくる。
「楽しませてあげようとしたんだもんね。」
雅「…ん」
「俺らだってそれは分かってるよ？」
雅「…ん」
「でもさ、もう少し慎重に
行動しなさいって事。」
雅「…ん。…はい」
そんな素直に返事されると、イジメてる
みたいじゃん。
こいつに反抗期は到来しないのか？
いつも「にぃちゃん！」ってさ。笑
雅紀は「…怪我しちゃった？」って
気にしてる。
そういえば俺も確認してないや…
潤「きゃっ！ましゃっ！」
腕の中の潤を雅紀にバトンタッチ。
「和どう？怪我してる？」
翔「膝擦りむいてるのと、ここかな…」
おでこが丸く赤くなってる。
そりゃ、あのブランコが激突したんだもんね…
翔「なんで、あんな警戒してんの？笑」
翔はケラケラ笑いながら雅紀の傍に行って
双子を交換してる。
雅紀は和を抱きしめてギュッとして
ほっぺにチュッてした。
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作者名：空
| 作成日時：2013年10月5日 20時
