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［翔にぃside］
「よし、入ったよ〜。」
智「頑張ったな…和。」
頭を撫でてやり、ひと段落！！と
思っていた時…
チューブをテープで
止めていた雅紀の手の方へ
和の手が伸びた…
雅「あ、かず！引っ張っちゃダメ！」
チューブを引っ張る和の手を
雅紀が慌てて止める。
智「かず、抜いちゃ駄目だよ…
せっかく入ったんだから。」
雅紀から和の手を受け取り
優しく包む智にぃ。
智「雅紀、とりあえずさ、
チューブ止めちゃって？」
その間もバタバタして離せと訴える和。
「かず？抜いたら入れ直すからね？」
可哀相だけど、少し厳しめに言う…
和「やだ…もう入れたくない…」
智「もう入れたくないなら
引っ張るのやめよ？約束できる？」
和「…」
和は目を逸らして答えようとしない。
「ちゃんと約束できないなら
離してもらえないよ？かず？」
和は何も答えず
智にぃの手から逃れようと
バタバタしている。
雅「よし、テープ貼れたよ。」
そんな和に雅紀が明るく声を掛けて、
顔も軽く拭いてやった。
「かず？違和感もすぐなくなるし、
食欲なかったら
無理に食べなくて良いんだから、
チューブ入ってた方がラクだよ？
せっかく頑張って入れたんだから、
抜くのやめようよ。ね？約束できるね？」
俺の問い掛けに
和は顔を背けたまま頷いて目を閉じた。
智にぃが和の手を離し、
「えらい、えらい」と声を掛けながら
お腹の辺りをポンポンしていると
しばらくして寝息が聞こえてきた。
寝ている間に胃に栄養を送り、
起こしてすぐ
意識が朦朧としている間に
薬を飲ませた。
和「ばか！飲みたくないのに…」
和は泣きながら怒っていたけど
それでも俺らを求めて
俺の腕の中で再び眠った…
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作者名：空
| 作成日時：2012年10月20日 15時
