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48.【41】 ページ48
［翔にぃside］
静かに首を振る和…
やっぱ嫌だよな…
「かず？どっちも嫌はダメだよ？
チューブが嫌ならご飯食べるよ？」
和「んー、…しょ、にぃ、あっちいって」
和は目を閉じたまま手をパタパタして
俺を遠ざけようとする。
服薬の時間も迫ってきてるし…
どうしよう…
「かず、食べないならチューブだね。」
焦った俺は
気が付いたら冷たく言い放っていた…
すぐに後悔に襲われる…
和に目をやると泣きながら「さ…とにぃ」と
手を伸ばしていた。
部屋の隅で雅紀と潤に話をしながら
様子を見ていた智にぃは
すぐにこっちの異変に気が付いて…
智「ん？かず…どうしたの。
だいじょうぶだよ…」
優しく優しく抱きしめて
背中を撫でながら、落ち着かせてやる。
しばらくすると落ち着いてきたのか
智にぃの話に耳を傾けて、頷いている…
智「翔？こっちきて？和が呼んでるよ？」
智にぃに呼ばれて、
罪悪感でいっぱいのまま和に近付いた。
和「…やる…やって翔にぃ…」
和が消えそうな声で俺に言う。
「かず、ごめん。」
和は首を振った。
智「翔、違うよ…
和は分かってるんだもんね？
翔がラクにしてくれるって知ってるもんね？」
智にぃの言葉に和がコクンと頷いた。
「ありがとう、かず…
泣かせてごめんな。」
俺は和の頭をいっぱい撫でた…
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作者名：空
| 作成日時：2012年10月20日 15時
