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37.【30】 ページ37
［翔にぃside］
カテーテルの
検査を終え、
目を閉じている和。
早く拘束具も外してやりたいし…
何より検査を終わらせて
楽にしてやりたい。
ほんとは少し休憩を挟んだ方が
良いのだろうけど…
次の検査をやってしまうことにした。
カウンセラーも様子を見に来てくれた。
最後のの検査は、和を尖端恐怖症にした
あの検査だ…
カウンセラーが
和の耳元で何か声を掛けている。
だが和はずっと「やだ」と繰り返し、
首を振って拒否している。
智「かず？これ終わったら帰れるからな。
ちょっと、バンザイしような。」
智にぃが優しく和の手を取り
先程と同じ様に、バンザイの形で固定した。
カウンセラーに声掛けを任せ、
固定は智にぃに任せ…俺は検査に集中した。
消毒した直後から、和はパニックに陥り
「ぎゃー、こわいー、
じゅーんー、やめてー」と
ひたすら叫び続けている…
意識とばせたら少しは楽なのにな…
結局、この検査の間中
和の叫び声が処置室に響いた。
拘束具をすべて外してやっても
ほとんど動かない和…
目を閉じてぐったりしている。
智にぃがタオルで顔を拭いてやり、
お腹をトントンしていたら
呼吸が整ってきた。
「かず…よく頑張ったな。
3人で家に帰ろう。約束したもんな。
歩けるか？？」
俺は帰る支度をし、和に声を掛けた。
和「むり…歩けない…」
智「疲れたもんな…
ほら、翔の背中にのせてやるから。」
和はその言葉にコクリと頷き、
智にぃに支えられるがまま、
俺の背中にのせられた。
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作者名：空
| 作成日時：2012年10月20日 15時
