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22.【15】 ページ22
［翔にぃside］
ノックをして
和の部屋に入る。
雅紀が何か問い掛け、
和がフルフル首を振っている。
雅「あ、翔にぃおかえり。
和ね、たぶん熱は下がったよ」
雅紀が俺を見て、
ほんとに嬉しそうに笑う。
「雅紀、ありがとな。
かーず、ただいま。
帰って来たんだから、こっち向けよ…笑」
かずは俺を見ようとしない。
ベッドまで近付き、
顎を掴んでこっちを向かせた。
ほんとだ…平熱だな。
いつもなら「やめろやっ！！」とか
強気なこと言うくせに、潤んだ目で俺を見る。
「ん？かず、どうした？」
そしたら和は消えそうな声でつぶやいた。
和「診察…ちゃんと受けるから…
家にいたい…」
その言葉と様子から
和の不安が
痛いほど伝わって来て…
思わず言葉が詰まりそうになる…
「分かったから…
そのかわり、ちゃんと診せること。いいね？」
俺は何とかいつも通りを装い、診察を始めた。
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作者名：空
| 作成日時：2012年10月20日 15時
