1710.【10】 ページ10
［智にぃside］
「2人とも寝たね…」
翔「…ふふ」
和室を覗いたら雅紀と和に挟まれて
寝転んでいる翔がいて。
ぐっすり眠れてるみたいで何より。
胸元をポンッ…ポンッ…ってしてもらえるのが
心地良かったんだろうね。
和は免疫力が低下してるし、体力もないから
どうしても感染しやすいし、悪化もしやすい。
そこは守ってやれないから悔しいけど…
でも和にはこの笑顔があるからね。
和「…ふふ。…っしょ」
翔「ん、一緒な。ずっといるから」
照れ屋さんで不器用な翔ですら、和の小悪魔な
振る舞いには勝てない。笑
優しい言葉を掛けて頭を何度も撫でてやってる。
雅「俺のが先に治っちゃったね…
冷えピタ替える？」
和「…ん、かえる」
症状が軽く済んだ雅紀も看病してくれて…
和は自分が苦しいよりも、誰かが苦しい方が
嫌だから、回復した雅紀を見て本当に嬉しそうに
笑って。
和「…水、飲みたい…」
雅「ちょっと待ってね」
もうね、24時間至れり尽くせり。
潤「アイス食べる？バニラとチョコ」
和「ちょこ」
みんなが和に寄り添って傍にいる。
和にとっては、それが一番嬉しいことだから…
「んふふ…」って、よく笑う。
翔「お粥、少し食べような？」
和「ん…あー」
翔「はは！どーぞ」
口にお粥を運んでもらった和は嬉しそう。
和「…らし、抱っこしたい…」
翔「だーめ。」
和「じゅん…？あらし、ほしい…」
あらし連れて来ちゃうと和がバタバタ騒いで
ちゃんと落ち着かないから。笑
安静にさせるのに、かなり苦労する。
だから翔が「だめ」って言うんだけどね。
でも、だから和は潤に頼む。
潤「いい？」
翔「だめ。笑」
チラッと翔を見て確認した潤は「駄目だって…
ごめんな？」って言いながら部屋を出ていって。
しばらくして戻ってきたスエットのお腹部分の
異様な膨らみ。笑
翔「じゅーんくん？笑」
潤「くふふっ…大丈夫。言い聞かせてきたから」
ポコッと現れたあらしに、みんな大笑い。
翔「あらしより、こっちに言い聞かせてからに
してくれる？笑」
和を指差す翔と、ムクれる和。
「あはははは！！」って笑い声が部屋いっぱいに
広がって。
和「あらしっ！」
「ウォンッ！！」
そんな中で半日振りの再会を喜ぶ可愛いやつら。
雅「大人しく寝てなね？笑」
和「ん、あらしと雅にぃも」
雅「へ？俺も？」
和「ん…」
まだまだ甘えん坊さんは健在。
みんなに引っ付きながらで良いから、少しずつ
元気になろうね。
END
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作者名：空
| 作成日時：2014年12月2日 18時
