1744.【2】 ページ44
［智にぃside］
「酔い止め
効かなかったね…」って雅紀の言葉に
「あっ…」って声を上げたのは潤。
「そういえば飲んでないや」って。笑
翔「もう…ただでさえ酔いやすいんだから
飲まなかったら山道は無理だって…」
潤「ん、ごめん。置きっ放しだ…」
翔「和も？」
潤「ん、飲んでない。な？」
和「…ん、…っ、ん…」
コクコク頷きながら、未だ苦しそうな和。
和「…っ、ん…、おえっ…」
翔が背中をさすってあげたら、また吐き始めた。
翔「苦しいね…いっぱい食べたもんな…」
高速道路走ってる時は、お菓子パーティーも
していたし、朝食もしっかり食べたからね。
翔「出しちゃいな…ラクになるから」
和「…っん、…っ、おぇっ…」
なかなか嘔吐が止まらない和。
潤「…っ、ん…っ、おぇっ…」
そんな和の隣にいつまでも座らせておいたから
潤まで嘔吐してしまった。
翔「ごめんな、潤。ちょっと離れた方がいいかも」
「ん、ごめんねぇ…気が付かなくて。立てる？」
潤「…っん、おぇっ…、ん…」
せっかく嘔吐せずに済んでたのに可哀想に…
口に袋を当てさせたまま、翔と俺とで両側から
支えて立たせて少し和と距離をとる。
和の傍には今度は雅紀が付いててくれる。
翔「潤も我慢しないで出しちゃいな」
潤「…っん、おぇっ…っん…」
翔「苦しいよな…」
潤は苦しくてどうにも出来なくて、翔の胸元を
キュッと掴む。
翔「ん、よしよし…」
頭を何度も撫でて、落ち着かせようと
寄り添うようにくっ付いた翔。
「和のこと、ちょっと見てくるね」
翔「あ、うん。お願い」
ここはね、翔に任せておけば大丈夫。
そう思って和と雅紀の元へ移動する。
「かず…？持てる？」
口を濯がせようと水を差し出したら「ありがと…」
って和がやっと笑顔を見せてくれた。
それからしばらくして吐き気は治まった双子。
だけど車酔いした気持ち悪さって、なかなか
抜けないんだよね。
目的地までは、もう少し山道を登らなきゃ
いけないんだけど…
和「…車、乗りたくない」
気持ち悪さが残ってるから酔い止めも
飲みたがらないし、どうしよっかな。
和の肩をさすりながら
翔と顔を見合わせていたら…
バフッ…
和「…ひゃっ、つめたっ！」
雅「あひゃ、雪合戦だよ〜」
潤「くふっ！和？一緒に雅にぃやっつけるよ！！」
雅紀が意図してやってくれたのかは大いに
疑問だけど…笑
雅「とりゃー」
和「きゃはっ！」
切り替え、出来たみたいだよ？笑
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作者名：空
| 作成日時：2014年12月2日 18時
