1702.【2】 ページ2
［智にぃside］
「ちょっと待っててね…」
潤を診察室のベッドの端に座らせる。
真ん中は和が占領しちゃってるから。笑
翔「数秒でいいからさ、引き剥がして上体ここに
寝かせられる？」
雅「ん、やってみる」
ベッドに上がった雅紀に正面からしがみ付いてる
和は嫌々って首を振る。
そのベッドに翔も上がって、和の上体を倒した時に
ちょうど膝に頭がくるくらいの位置にスタンバイ。
雅「このベッド、重量オーバーで壊れない？笑」
翔「はは！確かに。笑」
冗談を言いながらも、服を掴んでいる手を
離させて準備を進める雅紀。
頼もしくなったね。笑
翔「智にぃ、顔抑えてもらっていい？
雅紀はそのまま手、掴んでて？」
智雅「ん、りょーかい」
翔が綿棒を用意して、雅紀が上体を寝かせようと
引き剥がす。
俺も加担して…
和「…ん、や、だっ…」
翔「ごめんな？ちょっと頑張るよー？」
和「…っ！！」
「がんばれ…」
和「やー！」
翔「はい、おわりー」
ほんとに一瞬だけど3人の兄にガシッと固定されて
嫌な検査をされて。
和はご立腹だ。笑
口では「ばか」「もういい」って精一杯に
強がってるけどポロポロ涙が零れて。
雅紀が抱き起こして背中をポンポンと叩いて
落ち着かせてくれてる。
翔「ちょっと休んでて？着替えて、薬受け取って
くるから」
「ん、お願いね」
結果はもちろんインフルエンザで。
予防接種を受けているから軽めに済むと言っても…
雅「やっぱ和は39℃超えちゃうね…」
負担は大きい。
潤「…たい、いたい…」
和「…ん、んぅ…」
和室に並んで寝転んで唸る双子を見ているのは
辛くって。
翔「はぁ〜…代わってやりてぇな…」
「だね…」
にぃちゃん達は弱気です。笑
雅「ゼリー冷えてたよ〜！えーっとね、桃と
みかんと、ぶどう！どれにする？」
そんな中で雅紀が持ち前の明るさを発揮。
ほんとピースフルな子だね。笑
潤「…ぶどう」
和「…らない」
潤「…んぶんこ、する…」
潤の可愛い受け答えに、雅紀は「あひゃ！
りょーかいです！」って笑ってバタバタ動き回る。
翔「かず？潤と半分こだって。食べて薬飲もうな」
和「ん〜…らない」
翔「一口でいいから。な？雅紀にもらおう？」
口をキュッと閉じた和は、雅紀が向けてくれる
スプーンに見向きせず…
でも薬だけは頑張って飲み込んでくれた。
潤が飲んだのを確認してからね。笑
冷えピタを貼ってやって眠れるように導く。
今夜は3人で順番に看病するからね。
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作者名：空
| 作成日時：2014年12月2日 18時
