一粒六色。3【苺】【stxxx】【体調不良】 (ページ38)

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今更すぎるんだけど、なんで『心』っていう題名にしたのか
昔の俺を恨んでる。

そして寝不足という設定を勝手に付け足すクズです。

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ジェルくんside

さ「…っと、…大丈夫か？」

申し訳ないんやけど、

だいじょばない。

これは足をやったな、と
足を見ると赤く腫れ上がっていた。

な「じぇるくん！？大丈夫…？」

さ「俺、こいつ連れて帰るわ。今日は残りの打ち合わせだけ先に終わらせててくれる？
ージェル、それでいいか」

申し訳なさが溢れ出て、水滴となって現れる。

「ごめんな、さい…っ」

俺が迷惑をかけた。

俺が足を引っ張った。

大事なライブの練習で。

な「ー…大丈夫だよ、ゆっくり休んでね？」

そう言って涙を拭い、撫でてくれるなーくん。

もう一度ごめんな、と口にしてさとみの方を見る。

さ「ジェル、大丈夫だから。なーくんの言う通り、ゆっくり休もうな？」

今度はこくりと頷くことができた。

ーふわっと、さとちゃんの背中に乗る。

さとみくんside

おぶってやるとすぐに、こんなことを言い出した。

ジ「さっちゃ、重くない…？」

「いや、全然むしろもっと重いと思ってた」

ほんとにこれは本心で、背も高くて体つきもいいジェルだから支えるのに苦労するんじゃないかとまで思っていた。申し訳ないけど。

でも今のジェルは少し骨ばっていて、明らかに前より痩せていた。

「最近ちゃんと食ってるか？」

ジ「まぁ、それなりに」

これ以上聞けなくて、そうか、と返したっきり。

ジェルは俺の背中に顔を埋めていた。

泣いていることがわかる。

少しすると、ジェルは寝息をたてはじめた。

寝坊で遅刻とか、今更になって情けなかったなと思う。

ー

ジ「んんっ、いたい…っ」

もうすぐ家、というところでジェルがそう呻き出した。

「ごめんな、もうすぐだから頑張れ」

ー頑張れって、残酷な言葉だ。

もうすでにジェルは、たくさん頑張ってるんだから。