【文スト】純粋かも知れない素敵帽子の恋愛奮闘記【中原中也】【短編集】

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中也君の用意して呉れた服

鼠色のパーカーに

黒色の長ズボンを来て

浴室を出る

リビングからは咖哩(カレー)のいい香りがして

吸い込まれていくようにリビングへと這入る

リビングでは

中也君が椅子に座り

テーブルには咖哩飯が二人分置かれていた


中也「あ、シャワー浴び終わッた……ン」

「ン？」


此方へ振り返り

口を開けた侭フリーズする中也君

別に恋愛漫画みたいに

ズボンとかは履かず

襟衣だけ着てる状態とかではないから

フリーズする理由が判らない…

おーい

と頰を抓ったり

脇を擽ってみたり

トンカチで後頭部を殴ったり

うさ耳カチューシャをつけても何も反応が無い

中也君ってうさ耳カチューシャ似合うなあ……

数分経った頃

やっと中也君が動き出した


「先刻、どーして固まってたの〜？」

中也「其の…自分の服を先輩が着てるのッてなンか…恋仲みたいだなッて思ッて……ああもう！いいじゃないですか！そンな事！俺が先輩の為に料理作ッたンで！疾(はや)く食べましょ！」


顔を真っ赤にして

中也君の座る椅子の向かい側の椅子に座らせる

初心だなあ…可愛い

雨が止む迄俺の家で雨宿りしていいンで…と

か細い声で付け足す中也君

悪戯心が疼いた私は

恋仲みたいだね

とニッコリ笑顔で云った


中也「なッ…！か、揶揄(からか)わないで…下さいよ……」


中也君は更に顔を真っ赤にして

俯いてしまった

私は其の様子を内心愛で乍ら

中也君お手製の咖哩飯を頬張った

何此の咖哩飯……

五つ星レストランで出せるんじゃねえの…？

甘過ぎる隠し味 5star★様リク→←♢

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