タイスケ ページ5
それから2週間ほど経ったでしょうか、
オオカミ男が現れるはずもなくいつものようにひろ赤ずきんは野いちごを摘みに来ました。
ひろ「(あのオオカミ男はどうしてるかな…ケガ、治ったかな)」
ひろ赤ずきんは、あのオオカミ男のことが気になってしょうがありません。
ひろ「(仲良くなれると思っていたのに…)」
“ガサガサッ!”
ひろ「!?」
大きな音に顔を上げると、
まわりは薄気味悪い林が広がっていました
ひろ赤ずきんが気づいた時にはキケンな野いちご畑の奥深くまで来てしまっていたのです
でももしかしたら近くにあのオオカミ男がいるかもしれない、とキョロキョロと辺りを見回していると…
「あのやろう、どこに行きやがったんだ」
「でも、あれは傑作だったよなぁ、一発も俺たちに手を出さねぇなんて」
ハハハ、と呑気な笑い声が。
ひろ赤ずきんはすぐに気がつきました。
あのオオカミ男の話をしているんだ
「しかし落ちぶれたもんだな、オオカミ男の中で一番強いって言われてたのに」
ひろ「おいっ!!!」
…あぁ、やっぱりひろ赤ずきんは怒ってしまいました
「あぁ?」
「誰だお前」
ひろ「お前ら、あのオオカミ男と一緒にいたのに何も気付かないのかよ!!」
「何だこのちっこいの」
ひろ「Σ何だとっ!?」
「その赤いずきん…お前、ひろ赤ずきんか」
「あの男くせにかわいいって噂の?」
「確かにかわいい顔してんなぁ」
ひろ「うるせぇ!あいつがお前らに手を出さなかったのは、お前たちが仲間だったからだろーが!そんなこともわかんねぇのか!!」
こらこらひろ赤ずきん、口が悪くなってます←
「っんだよ!さっきからタイスケのことばっかり言いやがって」
ひろ「タイスケ…?」
そう、あのオオカミ男の名はタイスケというのです
「あいつは群れから外れた。
もう仲間なんかじゃねぇんだよ」
「それよりさぁ、いいの?早く逃げないと喰われちゃうよ?」
ひろ「ふん、2匹からぐらい、逃げられるっての!」
すると、オオカミ男がニヤリと笑いました
「誰が2匹だって?」
その瞬間木の陰から10匹ほどのオオカミ男が飛び出してきたのです
「さぁ、どうやって喰おうか…」
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作者名:菜緒 | 作成日時:2016年8月18日 0時