2日目 ページ3
冷気がひんやりと漂う昨日の路地裏へ俺の足は歩みを進めている
何を期待してるんだろうか
あの路地裏は遠回りでしかない
…本当は理由なんてわかりきっている
それでも
もしヒーローがいたら面倒臭いから
悪魔でこれはヒーローに見つからないようにする為だ
そんな言い訳をぐるぐると頭に巡らせる
｢…ﾁｯ｣
胸の奥底に黒く不愉快な感情がどよめく
あぁ、まただ
またイライラしてきた
俺は早歩きであの路地裏へと向かった
｢あ！昨日ぶりですね！｣
そう言って人懐っこい笑みで手を振る女
…あぁ、やっぱり落ち着く
｢…なぁ、お前の個性って何？｣
ふと気になったことを聞いてみる
｢私の個性は｢癒し｣って言うんです！
と言ってもこのご時世で貴重とされてるThe治癒系の個性って訳じゃなくて私と関わったら精神が安定したりとか疲れが取れたりとか…そんな感じです！｣
…なるほど
だからこいつと話すと落ち着くのか
女は一頻り個性について喋ると｢貴方は？｣と笑顔で聞いてくる
｢俺の個性は｢崩壊｣
この五指で触れたものはなんでも壊せる
たとえ人でもな｣
そう言って
昨日蹴りつけたゴミ箱に触れ一瞬で塵にする
｢っえ…？それって…｣
これが普通の人間の反応だ
いつもならなんとも思わないその反応に今回だけは少し悲しいと思ってしまう自分がいる
｢…それって！掃除する時とかすごく便利じゃないですか！？だって大きいゴミも一瞬で塵にできるんですよね？｣
は？
｢は？｣
心の声と全く同じ言葉が出る
てっきり怖がられたとばかり思っていた
ふっ…はは
｢あははははっ！！｣
もう訳が分からなくなってきた
こいつはなんなんだ？個性のせい？それともこいつ自体のせい？
いや、おそらく後者だ
｢！？｣
急に笑いだした俺に驚いたのか女は心配しているのか慌てている
｢…っはー
久しぶりにこんなに笑った
俺は死柄木弔
お前は？｣
｢本当だ！自己紹介がまだでしたね
私は癒月Aです！
好きな呼び方で呼んで下さい！｣
｢じゃあ俺も名前で呼ぶからお前も俺の事弔でいいよ
ほんで敬語無しな
俺ら同い年だし｣
そう言った瞬間Aは目を丸くして俺に詰め寄ってきた
｢えっ！？同い年！？！？
ちょい年下ぐらいかと…｣
お前の方がガキっぽいけどなと心の声をしまう
｢これから宜しくA｣
そう言うと少し照れたように
｢うん…！宜しくね弔！｣
と頬を掻きながら笑った
明日もこの路地裏にいるだろうか？
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ねむし(プロフ) - 沖亜さん» わぁっ！同じ作者さんにそう言っていただけると凄く嬉しいです(泣)ここまで読んで下さりありがとうございました！お互い作品作り頑張りましょうねｯｯｯｯ！ (2020年8月29日 0時) (
レス) id: 8f95613481 (このIDを非表示/違反報告)
沖亜(プロフ) - すごい好きです！この作品！完結おめでとうございます！ (2020年8月28日 21時) (レス) id: 27e9ff1823 (このIDを非表示/違反報告)
ねむし(プロフ) - おかゆさん» ひぇぇ……！嬉しすぎます(泣)お気に入り作者まで…！？本当に感謝ですｯｯｯｯここまで見てくださりありがとうございました！ (2020年8月24日 20時) (レス) id: 8f95613481 (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ - え、めっちゃ好きですこの作品…完結おめでとうございます！また作品作られるということでお気に入り作者しました！ (2020年8月24日 19時) (レス) id: 13cef244ee (このIDを非表示/違反報告)
ねむし(プロフ) - 氏子さんさん» 結構前から考えてた小説だったのでちょっとずつネタを書いてたんです！お陰でモチベ本当に上がりまくりです笑笑楽しみにまって下されば幸いです！ (2020年8月17日 21時) (レス) id: 8f95613481 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむし | 作成日時：2020年8月16日 4時
