惚れた強み (ページ10)

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約1名とのコミュニケーションが断絶されてかなりの時間は経ったけど
もはやこの状態がデフォルトになっちゃったから、特に違和感なく過ごしていた。
　

　
　
この日までは
　

　
　
　
「今日の午後はツーマンセルで実習だ。ペアは個性の相性からこちらで組ませてもらった」
　
　
　
　
相澤先生がホワイトボードを叩くと、決められたペアが表示された。
　
と、同時に私の胃がきゅっと縮む音がした。
　
　
　
　
　
【爆豪勝己・冷島A】
　
　
　
　
　
おいマジか。
こういう展開、漫画とかじゃよく見るけど現実にあるの？え？こんだけクラスメイトいるのに？
　
　
　
ペアの片割れの様子を伺いたいけど、席の位置的に振り返る必要がある。
大方鬼の形相でホワイトボードを睨んでるとこだろう。怖いからやめとこ。
　
　
　
　
「各自、コスチュームを持ってUSJへ集合！」
　
　
　
　
　
　
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「…おい、冷島。大丈夫か？」
　
『大丈夫に決まってるよ？』
　
「お前顔だけ硬化してんぞ！大丈夫じゃねえだろそれ！」
　
『ペア変えてくれる訳ないし、乗り切るしかない…』
　
「まぁな…しかし、爆豪キレるのかと思ったら妙に大人しかったな」
　
『どうせメデューサ並みに睨み効かせてたんでしょ…怖ぁ…』
　
「と、とりあえずがんばれ。俺にはそれしか言えねぇ…」
　
　
　
　
　
切島に哀れみを込めて肩を叩かれた。
　
胃薬誰かくれ…
　
私のだいぶ前を歩く爆豪くん。
　
　
　
　
　
　
　

会話ゼロでも乗り切れる演習ですかね、相澤先生…