八十二話 ページ35
.
あれから一週間が経った
皆は凄く良くしてくれていて、この前の休日では八百万さんの部屋でお泊り会をした
ベッドがとても大きかった
日曜日の夜、共同スペースに行くとソファに爆豪くんが座っていた
『爆豪くん』
爆「ンだよ」
『あの時、怒ってくれてありがとう』
あの時、とは爆豪くんが私の胸ぐらを掴んだ時の事
爆「テメェに礼を言われる為にやったんじゃねぇ
お前のアホさに俺がムカついたからやっただけだ」
私、頭いい筈なんだけどな…
恐る恐る爆豪くんの隣に座るが何も言わないってことは大丈夫なんだろう
爆「…最近どうなんだよ」
『最近…？最近は…温かい。嫌な感じは、しない』
爆「そーかよ。ンで？飯は」
味は感じるか、という事なのかな
『味は…しない。けど、食べるのは少し、楽になった』
そういうと爆豪くんはふーん、と言ってテレビに視線を移した
今丁度テレビ番組では料理番組がやっていて芸能人の人が美味しいと言っている
『……”美味しい”って、どんな感じ？』
前は味を感じていたけど、それも随分前のこと
もう”美味しい”も”不味い”もどんなものか忘れてしまった
爆「自分がまた食いたいと感じたら美味ェんじゃねーの」
『…じゃあ、”不味い”は自分がもう食べたくないって思うもの？』
爆「まァーな」
『じゃあ、爆豪くんの料理は、美味しいね』
爆「は？」
『だって、また、食べたい』
味は感じなかった
でも、また食べたいと感じる
『爆豪くんの、隣…楽……』
爆豪くんは唯一私が自然体に一番近い状態でいれる人物
息が楽になる
爆「テメェそれあんま他のやつに言うんじゃねェーぞ」
『…？分かった』
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 189人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ここ - ありがとうございます。 (2022年11月24日 17時) (
レス) @page41 id: 9bac72a933 (このIDを非表示/違反報告)
ふらんそわ。 - めっちゃ嬉しいです！！ (2022年11月19日 10時) (レス) id: 4b348adc93 (このIDを非表示/違反報告)
ここ - 最近見始めたのですが、たくさん投稿してくれるので、とてもうれしいです。1日のご褒美として、寝る前に見ています！ (2022年11月17日 22時) (レス) @page29 id: 9bac72a933 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あんぽんたん | 作成日時：2022年11月6日 15時
