No.04 ページ4
現在 朝の7時を少し過ぎたところ
約3時間ほど前にも訪れていた場所に、朝比奈Aはまた座り込んでいた。
はっきり言ってしまえば 心操宅の扉の前である。
「10、9、8〜…」
携帯のディスプレイに映る時計を見ながら 小さな声で呟くようにカウントダウンを始める。
「…0！」
パッと顔を上げると同時に すぐ側の扉が開かれた。
今の心操が家から出てくるまでのカウントダウンだったようで、朝比奈はにんまりと笑う。
先ほど メールで来ていた
《7時15分にお前んち迎えに行くから》 という内容に嘘はなかったみたい。
「さっきぶりだね心操！さすが時間ぴったりだ！」
「うるさ」
「わぁ辛辣」
なんて会話をしながら
座り込んだおかげでスカートに付いたであろう土ぼこりを パンパンっと払い、扉に鍵をかける心操の隣に立つ。
「俺 迎えに行くって言ったんだけど」
「待てなかった！」
「…A、素で迷子になりそうだからほんとやめて」
心操はため息をついた後
その長い足を運んでスタスタと歩いて行ってしまう。
いや、今の言葉、私5歳児扱いされてません？
小さな疑問を胸にしまい、駆け足気味に心操の後を追いかけた。リーチの差が激しい。くそう。
「隣の家に行くだけで迷子は無いから！」
一緒にエレベーターに乗る2人。
言葉通り、幼なじみの私たちは同じマンションの同じ階、しかも隣の家に住んでいるのだ。
さらに言えば高校のクラスも一緒。
なんという腐れ縁
「くッ、…はいはい、ッ 」
「…なに笑ってんの？」
チーン！ という軽快な音を聞きつつ適当な態度のまま何故か笑いを噛み殺している幼なじみと
一緒にエレベーターを降り、エントランスを出る。
(昔まちがえて逆となりの家に行ったとき、俺がいなくて大泣きしてたくせにな)
春の日差しが 暖かかった。
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TSUBAKI(プロフ) - なに、最高か (2019年10月9日 10時) (
レス) id: 693e23af59 (このIDを非表示/違反報告)
自分の目の前に天使が舞い降りてほしい 切実に - 人使の切ない心とかがすごく伝わってきてこっちまで悲しくなりました…人使と相澤先生と夢主ちゃんがこれからどうなるのか続きが気になります！更新楽しみに待たせてもらいます！！ (2019年8月14日 2時) (レス) id: da546de98e (このIDを非表示/違反報告)
クマグマ - このお話、すごく好きなので更新楽しみに待たせていただきます！ (2018年3月31日 17時) (レス) id: c478c89726 (このIDを非表示/違反報告)
レオ - 相澤先生が大好きなので是非とも続きが見たいです！頑張ってください！ (2017年3月14日 23時) (レス) id: bf6acc7bbc (このIDを非表示/違反報告)
ちゃとー - 相澤先生大好きです。一人ニヤニヤしながら読んでます！更新頑張ってください！ (2017年1月12日 15時) (レス) id: 9ee542576d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紙芝居 | 作成日時：2016年7月5日 1時
