私。【ヒロアカ】 (ページ46)

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四十五話ページ46

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轟＜緑谷、そっち無事か？＞

緑「うん！轟くんの方は！？逃げ切れた！？」

轟＜多分な。奴の背面方向に逃げてる。プロ達が避難誘導してくれてる」

緑「良かった！僕らは駅前にいるよ！あの衝撃波も圏外っぽい！奪還は成功だよ！」

緑谷くんが轟くんと電話でやり取りをしている

どうやら私達を助けてくれたのは、轟くん・八百万さん・飯田くん・切島くん・緑谷くんの五人らしい

爆「いいか、俺ァ助けられたワケじゃねぇ！！一番良い脱出経路がテメェらだっただけだ！！」

切「ナイス判断！」

爆「…オールマイトの足、引っ張んのは嫌だったからな」

そっぽ向いてそういう爆豪くん

爆豪くんは、オールマイトの勝つ姿に憧れてヒーローを目指してるんだっけ

じゃあ、私は何でヒーローを目指しているんだろう

お母さんが私にヒーローになれと言うから？
それとも、私が自分の意志でなろうとしてるの？
そもそも私はヒーローになりたいの？

私は何？
一体何なの？

切「オイ、大丈夫か？」

『…ぁ、切島…くん』

心配そうな目で私を見つめる切島くん

『大丈夫だよ。ちょっと、色々あって混乱してるだけ。ありが……』

大きなモニターに映ったモノ

それは…

『……あれ…が…オール…マイ……ト……？』

骸骨みたいにやせ細った、普段のオールマイトとは想像もつかない姿のオールマイトだった

＜えっと…何が…え…？皆さん見えますでしょうか？オールマイトが…しぼんでしまっています…＞

萎んでしまったオールマイトはあまりにもヒョロヒョロで
オール・フォー・ワンを倒すことができるのか分からなくなった

「オールマイト…」

「やばくない！？」

爆「―――……て」

「そんな…嫌だ……」

「あんたが勝てなきゃ…あんなの誰が勝てんだよ…」

これでもし

オールマイトが負けてしまったら

『………私の………せ…い…？』

「姿は変わってもオールマイトはオールマイトでしょ！？」

「いつだって何とかしてきてくれたじゃんか！」

「オールマイト頑張れ！」

「まっ…！負けるなオールマイト！！」

「頑張れえええ！！」

爆・緑「「勝てや！！！オールマイトォ！！！」」

まるで、皆の声が聞こえたみたいだ

歪だが、マッスルフォームになった右手
それ以外はガイコツのまま

ここにいる皆が、オールマイトの勝利を願っている

『……頑張って』

私も、勝利を願っている

それは自分の為なのか、オールマイトの、皆の為なのか…

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