10.絶体絶命 ページ10
飯田｢他に上に行く方法は？｣
メリッサ｢反対側に同じ構造の非常階段があるわ｣
飯田｢急ぐぞ！｣
するとガシャン！と音を立てて、シャッターがどんどん閉まっていく。
緑谷｢シャッターが！｣
八百万｢後ろもですわ！｣
飯田｢轟くん！｣
焦凍｢ああ！｣
ﾊﾟｷﾊﾟｷ!
飯田｢うおおおおお！｣
焦凍が氷でシャッターが閉まるのを食い止め、飯田くんが扉を壊した。
飯田｢この中を突っ切ろう｣
そこは色んな植物がたくさんある、植物プラントだった。
緑谷｢こ、ここは？｣
メリッサ｢植物プラントよ。“個性”の影響を受けた植物を研究…｣
耳郎｢待って！｣
メリッサさんの説明を遮って、響香ちゃんが手を広げて、私達を止めた。
耳郎｢あれ見て！｣
響香ちゃんが指差す方を見ると、エレベーターがあった。
しかも、54、56、60と、どんどん上がってきている。
A｢エレベーターが上がってきてる…｣
峰田｢ヴィランが追ってきたんじゃ…｣
緑谷｢隠れてやり過ごそう｣
デクくんの提案に、私達は茂みの中に隠れる。
上鳴｢あのエレベーター使って最上階まで行けねぇかな｣
メリッサ｢無理よ。エレベーターは認証を受けてる人しか操作出来ないし、シェルター並に頑丈に作られているから破壊も出来ない｣
峰田｢使わせろよ、文明の力！｣
その時、ポーン！と音が鳴って、エレベーターの中から男が2人出て来た。
緑谷｢うっ…あの服装、会場にいたヴィランだ｣
｢ガキはこの中にいるらしい｣
｢面倒な所に入りやがって｣
麗日｢こっちに来る｣
飯田｢静かに｣
峰田｢(来るな…来るな…)｣
耳郎｢(あっちへ行け…行け！)｣
八百万｢(お願い…)｣
A｢(私達に気付かないで…！)｣
｢見つけたぞ、クソガキ共！｣
A｢(見つかった…！)｣
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作者名：風鈴草 | 作成日時：2021年7月31日 0時
