9.最上階を目指して ページ9
緑谷｢メリッサさんはここで待っていてください｣
メリッサ｢私も行くわ｣
緑谷｢えっ、でもメリッサさんには“個性”が…｣
メリッサ｢この中に警備システムの設定変更が出来る人いる？｣
上鳴｢あ…｣
メリッサ｢私はアカデミーの学生。役に立てると思う｣
緑谷｢でも…｣
メリッサ｢最上階に行くまでは足でまといにしかならないけど…私にも皆を守らせて｣
緑谷｢…｣
メリッサ｢お願い！｣
緑谷｢…分かりました。行きましょう、皆を救けに！｣
メリッサ｢ええ！｣
飯田｢行くぞ！｣
全｢おう！！｣
こうして私達は警備システムを元に戻す為、タワーの最上階を目指すことになった。
飯田｢これで30階｣
緑谷｢メリッサさん、最上階は？｣
メリッサ｢200階よ｣
上鳴｢マジか…｣
峰田｢そんなに上るのかよ…｣
八百万｢ヴィランと出くわすよりマシですわ｣
その後も、私達は黙々と階段を駆け上がる。
ふと後ろを見ると、メリッサさんが息を荒らげて、立ち止まっていた。
A｢メリッサさん、大丈夫ですか？｣
麗日｢ウチの“個性”使おうか？｣
メリッサ｢ありがとう。でも大丈夫。その力はいざという時にとっておいて！｣
メリッサさんはヒールを脱いで、階段を駆け上がった。
飯田｢あっ！シャッターが！｣
70階に着くと、次の階層へ行く為のシャッターが閉まっていた。
焦凍｢どうする？壊すか？｣
メリッサ｢そんなことをしたら、警備システムが反応してヴィランに気付かれるわ｣
峰田｢ならこっちから行けばいいんじゃねぇの？｣
峰田くんがフラフラと、背後のドアを開けようとする。
緑谷｢峰田くん！｣
メリッサ｢ダメ！｣
2人が咄嗟に止めるけど少し遅く、峰田くんはドアを開けてしまった。
仕方なくそのドアから広い廊下に出て、私達はその廊下を走りだした。
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作者名：風鈴草 | 作成日時：2021年7月31日 0時
