179.大量の脳無 ページ48
緑谷｢狭いな…｣
飯田｢あまり身を乗り出すなよ。危ないと思ったら、すぐ逃げ出せるよう｣
切島｢飯田、ちょっと下がれるか？よいしょ｣
デクくんが焦凍の肩に、切島くんが飯田くんの肩に登る。
飯田｢様子を教えたまえ｣
A｢切島くん、中はどうなってるの？｣
切島くんが、暗視鏡で中の様子を見る。
切島｢汚ぇだけで…特には…あ…う、うわっ！｣
中の様子を見ていた切島くんが、突然声を上げて反り返った。
飯田｢おい！｣
緑谷｢切島くん！｣
焦凍｢どうした？何が見えた、切島！｣
切島｢ひ、左奥…！緑谷、左奥見ろ！｣
切島くんは怯えたようにそう言って、デクくんに暗視鏡を渡した。
切島くんから暗視鏡を受け取り、デクくんは言われた通り左奥を見る。
緑谷｢嘘だろ…アレ…全部…脳無！？｣
A｢！脳無って、USJの時の…！？｣
ﾊﾞｷｯ!
切島｢おい！｣
緑谷｢あれは…！｣
2人の声に見ると、軽トラが宙に浮いていた。
ﾄﾞｫｰｰﾝ!!
その直後、アジトの周りに爆風が起きた。
緑谷｢痛て…｣
飯田｢ど、どうなってるんだ？｣
私と百ちゃんは、デクくんと飯田くんの肩を借りて、塀の向こう側を見た。
塀の向こうには、プロヒーロー達と警察がいた。
A｢Mt.レディにギャングオルカ…No.4のベストジーニストまで！｣
八百万｢虎さんもいますわ！｣
飯田｢ヒーローは、俺達などよりずっと早く動いていたんだ！｣
切島｢すげぇ…！｣
飯田｢さぁ、すぐに去ろう。俺達にもうすべき事はない｣
緑谷｢オールマイトの方って事は、かっちゃんはそっちにいるのか？｣
八百万｢オールマイトがいらっしゃるなら、なおさら安心です。さぁ、早く！｣
焦凍｢ああ｣
私達が歩きだすと、ふとデクくんが立ち止まった。
緑谷｢あ…｣
A｢どうしたの？デクくん｣
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作者名：高槻凪月 | 作成日時：2020年2月19日 0時
