160.万全を期したはずなのに ページ29
12分後、響香ちゃんと透ちゃんの悲鳴が次々と上がり、その度にビクッとしていた。
緑谷｢Aちゃん、大丈夫？｣
A｢う、うん…ひゃあ！｣
また悲鳴が上がり、ビクッとする。
すると、不意に焦げ臭い匂いが鼻に入ってきた。
ﾋﾟｸｼｰﾎﾞﾌﾞ｢何、この焦げ臭いの…？｣
緑谷｢あれは…｣
ﾋﾟｸｼｰﾎﾞﾌﾞ｢黒煙…｣
飯田｢何か燃えているのか？｣
尾白｢まさか山火事！？｣
ﾋﾟｸｼｰﾎﾞﾌﾞ｢な、何！？｣
ﾏﾝﾀﾞﾚｲ｢ピクシーボブ！｣
マンダレイの声に振り向くと、ピクシーボブが何かに引き寄せられて行った。
その先にいたのは…
？｢飼い猫ちゃんは邪魔ね｣
峰田｢な、なんで…？万全を期したはずじゃあ…なんでヴィランがいるんだよぉ！？｣
2人組のヴィランだった。
ﾏﾝﾀﾞﾚｲ《皆！ヴィラン2名襲来！他にも複数いる可能性あり！動ける者は直ちに施設へ！会敵しても、決して交戦せず撤退を！》
｢ヤバイ｣と呟いたマンダレイは、すぐさま皆にテレパスを送った。
？｢ご機嫌よろしゅう、雄英高校。我らヴィラン連合、開闢行動隊！｣
尾白｢ヴィラン連合！？なんでここに…？｣
？｢この子の頭潰しちゃおうかしら？どうかしら？ねぇ、どう思う？｣
虎｢させぬわ、この─｣
飛び出そうとする虎を、ヴィラン連合の1人が制止する。
？｢待て待て！早まるな、マグ姉。虎もだ、落ち着け。生殺与奪は全て、ステインの仰る主張に沿うか否か…｣
緑谷｢ステイン…！｣
飯田｢奴の思想にあてられた連中か！？｣
ヴィランの1人から“ステイン”という名前が出て来て、私とデクくんと飯田くんは身構える。
ｽﾋﾟﾅｰ｢ああそう！俺は…そうお前、君だよメガネ君！保須市にてステインの終焉を招いた人物。
申し遅れた。俺はスピナー、彼の夢を紡ぐ者だ！｣
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作者名：高槻凪月 | 作成日時：2020年2月19日 0時
