76.何がお前を突き動かす？ ページ34
緑谷｢どこ見てるんだ？｣
轟｢！｣
ﾄﾞｫｰｰﾝ!!
轟｢ッ…！｣
起きた爆風に俺は飛ばされ、場外の線ギリギリで氷結を出した。
轟｢てめぇ、壊れた指で…なんでそこまで…｣
緑谷｢震えてるよ、轟くん｣
轟｢！｣
緑谷｢“個性”だって身体機能の1つだ。君自身、冷気に耐えられる限度があるんだろう？でもそれって、左側の熱を使えば解決出来るもんなんじゃないのか？｣
轟｢…｣
緑谷｢皆、本気でやってる…勝って、目標に近付く為に…1番になる為に…半分の力で勝つ？まだ僕は、君に傷一つつけられちゃいないぞ！全力でかかって来い！！｣
轟｢緑谷…何のつもりだ？全力？クソ親父に金でも握らされたか？イラつくな！｣
俺は、緑谷に走っていく。
轟｢(近距離なら、お前は対応出来ない！)｣
緑谷に攻撃しようと、俺が右足を上げた瞬間。
轟｢(！右足上がった瞬間に…こいつ…！)｣
緑谷｢イメージ…電子レンジの…｣
轟｢！｣
緑谷｢爆発…しない…しない…しない…しない…！｣
ﾏｲｸ《モロだァ〜！生々しいの入ったァ！！》
轟｢ガハッ…｣
軽く咳込みながらも、何とか立ち上がる。
轟｢(なんで…？)｣
俺はもう一度、氷結を出した。
緑谷が氷結を避けて、俺に攻撃を仕掛ける。
緑谷｢スマッシュ…！｣
轟｢ぐっ…！なんで、そこまで…｣
緑谷｢期待に応えたいんだ…笑って…応えられるような…カッコイイヒーローに…なりたいんだ！！｣
冷『焦凍…』
A『焦くん！』
緑谷の姿に、お母さんとAの言葉を思い出す。
すると、腹に痛みが走った。緑谷に殴られたんだ。
緑谷｢だから…全力で！やってんだ皆！君達の境遇も、君の決心も、僕なんかに計り知れるもんじゃない。でも、全力も出さないで一番になって完全否定なんて…｣
轟｢…｣
緑谷｢ふざけるなって、今は思ってる！｣
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作者名：苺の花 | 作成日時：2020年1月15日 19時
