73.また背中を ページ31
緑谷side
麗日『決勝で会おうぜ！』
緑谷｢(麗日さん…)｣
歩いていると、かっちゃんが階段を上ってきていた。
緑谷｢うわあっ、かっちゃん！？｣
爆豪｢んだてめぇ何の用だ！死ねカス！｣
緑谷｢いや、次、僕だから…控え室で準備を…あ、あと1回戦おめでとう。じゃあ…｣
僕はぎごちない動きで、早々にかっちゃんの前から離れようとした。
爆豪｢てめぇの入れ知恵だろ？あの捨て身のクソみてぇな策はよ。厄介な事しやがって、ふざけんじゃ…｣
緑谷｢違う。全部…麗日さんが君に勝つ為に考えて組んだんだよ。厄介だって思ったんなら、それは…麗日さんが君を翻弄したんだ！｣
僕はかっちゃんにそう言って、麗日さんの控え室に向かった。
爆豪side
瀬呂｢おう、爆豪！何か大変だったな？悪人面｣
蛙吹｢組み合わせの妙とはいえ、とんでもないヒールっぷりだったわ、爆豪ちゃん｣
爆豪｢うるっせぇんだよ！黙れ！｣
上鳴｢まぁしかし、か弱い女の子によくあんな思い切りの良い爆破できるな。俺はもうつい遠慮しちゃって｣
蛙吹｢完封されてたわ、上鳴ちゃん｣
上鳴｢あ、あのな、梅雨ちゃん…｣
爆豪｢(どこがか弱ぇんだよ)｣
緑谷side
麗日さんと控え室を出ると、麗日さんの泣き声が聞こえてきた。
緑谷｢(決まってるじゃないか。悔しくないわけないのに。｢助けになれば｣なんて言って…麗日さんに何もしてあげられない…それどころか…)｣
麗日『見とるね、頑張ってね』
また、背中を…
僕は涙を拭いて、自分の控え室に歩く。
その時、角からある人物が歩いて来た。
緑谷｢エンデヴァーッ！？｣
そう。フレイムヒーロー、エンデヴァー。
轟くんと轟さんのお父さんだ。
ｴﾝﾃﾞｳﾞｧｰ｢おぉ、いたいた｣
緑谷｢エンデヴァー…なんでこんなところに…？｣
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作者名：苺の花 | 作成日時：2020年1月15日 19時
